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他地域との交流示す証拠になるか、7世紀前半の”法領塚古墳”…仙台市文化財に指定

2025年2月19日 6:30
他地域との交流示す証拠になるか、7世紀前半の”法領塚古墳”…仙台市文化財に指定

仙台市教育委員会は、7世紀前半に造られたとみられる”法領塚古墳”を、仙台市文化財に17日指定しました。

東北地方の歴史を紐解くのに重要な古墳であることが、分かっています。

伊藤成輝記者リポート
「聖ウルスラ学院の敷地内にはこちら、古墳時代終末期に造られた東北最大級の円墳があります」

17日新たに仙台市の文化財に指定されたのは、仙台市若林区一本杉町にある聖ウルスラ学院の敷地内にある「法領塚古墳」です。

7世紀前半頃に築かれたとみられ、直径およそ55メートル・高さおよそ6メートル。
古墳時代終末期としては、東北最大級です。

発掘作業に関わった聖ウルスラ学院・伊藤宣子校長
「(仙台市文化財になって)よかったと思います。相当大きな権力を持っていた方のお墓であったと思われます」

文化財指定に至った大きなポイントは、埋葬部分にあたる横穴式石室の「造られ方」です。

伊藤成輝記者リポート
「こちらの横穴式石室、石の積み方や寸法が福島県や茨城県の石室と共通していることから、それらの地域との交流を示す一つの証拠になるかもしれません」

今から約1400年前の古墳時代、現在の宮城県の地域で暮らしていた人々が他の地域に交流があったことは、学説的には言われていたものの直接的に示すモノは見つかっていませんでした。

しかし、この”法領塚古墳”から福島県や茨城県の古墳との共通点が見つかったことで、地域の交流を示す貴重な史跡として認められ文化財指定に至ったということです。

発掘作業に関わった聖ウルスラ学院・伊藤宣子校長
「歴史を考察しながら未来を考察する、そんな大きな教材になる。宝だと思います」

歴史のロマンを感じられる”法領塚古墳”。

見学には、事前に聖ウルスラ学院の許可が必要になります。

最終更新日:2025年2月19日 6:30
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