【解説】“ネコは日本経済を動かす” 「ネコノミクス」約2兆円の経済効果 2月22日は「猫の日」
2月22日は「ニャン・ニャン・ニャン」ということで「猫の日」です。みなさんは「ネコノミクス」という言葉を知っていますか。
●経済効果は桁違い
●“プニっ”肉球自販機?
●ネコにかかる生涯費用
以上の3つのポイントについて、詳しく解説します。
大手検索サイト「Yahoo!」のランキングで、「猫の日」関連のワードが急上昇し、上位を独占し、大いに盛り上がりました。(22日午前9時40分時点)
こうした中、「ネコノミクス」がどんなものかと言うと、キャットフード、グッズなどネコ関連商品による経済波及効果のことを指します。
関西大学・宮本勝浩名誉教授の試算によると、全国1年間の経済効果(2022年)は約1兆9690億円でした。プロ野球の球団が優勝した時の経済効果「数百億円~1500億円」と比較すると、まさに“桁違い”と言えます。“猫は日本経済を動かしている”と言っても、過言ではありません。
こうした中、「猫の日」限定で、サントリー食品インターナショナルは、東京・お台場に「肉球自販機」を設置しました。自動販売機のボタンが「肉球」に変更されていて、「222人」限定で、全商品・一律「22円」です。
さらにルーレットで必ず「222」がそろい、おまけで「2本目」がもらえるという仕様です。
買いに来た子ども
「押すとぷにぷに。子どもにぴったりだった」
この自販機では、「あたたかい」という文字の表記が、「あにゃにゃか~い」に変更されていました。
4人組の女性は「楽しい」、「最高」、「お得」、「ネコ好きにはたまらないです」、「(ネコ)めっちゃ大好きです。高いエサあげます」と喜んでいました。
■「ネコブーム」飼育費用も増加
「ネコノミクスの経済効果は約2兆円」と試算されていましたが、数字からも見える「ネコブーム」があります。
よく「イヌ派か」、「ネコ派か」と言われますが、2014年にネコの飼育頭数は犬を逆転しました。ペットフード協会によると、2022年の全国犬猫飼育頭数は、犬が約700万頭、猫が約880万頭と意外な結果となりました。「散歩いらず」「飼育費用の安さ」などが、猫を飼う人が増えた理由ではないかとされています。
では愛する猫に、どのくらいお金をかけているのでしょうか。ペットフード協会によると、主食、おやつ、キャットフード、医療費なども含む1か月平均の飼育費用は2017年は5777円でしたが、2022年は7286円まで増えました。ちなみに、一生を過ごした場合、猫の生涯必要経費は平均で、約132万円でした。
「ネコのためなら、ちょっとセレブに、ちょっとぜいたくを」という人のために、“愛猫と泊まれるアーバンリゾートホテル”が登場しました。
大阪市の「ハイアットリージェンシー大阪」が1日から販売を始め、宿泊料は3万3561円(1泊・2名1室)からです。「キャットタワー」、「キャットハンモック」、「ネコ用ベッド」まで完備しています。ネコのためのルームサービスでは、「鹿肉のポトフ(770円)」、「まぐろのリゾット(935円)」もお楽しみいただけます。
さらに福島市の信夫山にある通称「ねこ稲荷」では、「ネコご朱印」を発行しています。2022年、猫の日に合わせてネットで販売を始めたところ、人気を集めました。「ネコの幸せ祈願」と「愛猫の幸せ」を願うものですが、「2月22日」は、猫の日の“日付入り”のものを発行しているそうです。
経済効果を試算した関西大学の宮本名誉教授は「コロナ禍の2021年でも、猫の飼育頭数は伸びていた。これから、さらに旅行が増え、ネコカフェや、ネコの島に行く人などが増えるのでは」と話し、「ネコノミクス」の好調はまだまだ続くとしています。
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日本では、ネコの平均寿命が約15~16歳まで伸びています。飼う前から、計画的に、長く幸せな“ネコライフ”をお過ごしください。
(2023年2月22日午後4時半ごろ放送 news every. 「知りたいッ!」より)