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値上げのピーク・10月が到来 “企業努力”も限界で「苦渋の決断」に…

2022年9月30日 21:24
値上げのピーク・10月が到来 “企業努力”も限界で「苦渋の決断」に…

10月は今年のピークとなる6500品目以上の商品が値上げされます。様々な企業努力で値上げをしなかった企業も、円安やウクライナ情勢の影響で、苦渋の決断の値上げに踏み切りました。

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食欲の秋が到来しました。しかし、そこに値上げの波が及んでいます。

日本マクドナルドは9月30日から、全メニューの約6割を値上げしました。「ポテトのMサイズ」は280円(税込み)から290円、「ビッグマック」は390円(税込み)から410円に値上げされます。

――値上がりは、ご存じでした?

来店客
「いや、知らなかったですね。最近だと、やっぱり食費とかが、かかってるかな」

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大手回転ずしチェーンでも、値上げが行われます。くら寿司は、定番のエビやマグロなどを110円(税込み)から115円に値上げします。創業以来の看板としてきた「100円寿司」を、10月1日から廃止します。

9月30日、オープン前の店内で、値上げの準備が進められていました。

くら寿司 広報・マーケティング部 岡柳澪さん
「努力をしていた中で、(値上げは)直近の円安が一番大きな要因」

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帝国データバンクによると、10月に値上げされる商品は6500品目以上で、今年のピークを迎えます。塩やみりん、マヨネーズなどの料理に欠かせない調味料も値上げされます。帝国データバンクは、「食品の値上げで増える家計の負担は、1世帯あたり年間で平均7万円」と試算しています。

メーカー各社は、「企業努力だけでは困難」と値上げに踏み切った理由を説明しています。その“企業努力”を取材しました。

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弁当でおなじみの「イシイのミートボール」も、10月1日から値上げします。値上げ回避のために、さまざまな企業努力をしてきました。例えば、1回で発送する量を増やし、物流コストを削減しました。

石井食品 広報チーム 池田明子さん
「1箱に10束の商品が入っているんですが、現在は1箱に20束を入れることにより、全体の物流コストの改善に努めています」

他にも、包装に使うテープや調味料などは一括で大量購入し、仕入れ単価を抑えました。コスト削減のため、作業着のクリーニング代なども業者を見直しています。

さらに、野菜の皮などを近くの牧場に引き取ってもらい、ゴミの焼却費も削減できました。

石井食品 広報チーム 池田明子さん
「こういった皮などは、焼却をするために費用がかかってしまうんです」

石井食品では2021年、黒字化のためにコスト削減の社内プロジェクトを立ち上げました。2021年度は、8000万円もコスト削減をできたといいますが、それでも、値上げせざるを得なくなったのは、円安やウクライナ情勢の影響だといいます。

10月1日から、「おべんとクン ミートボール」の希望小売価格を120円(税抜き)から、140円に値上げする予定です。

石井食品 石井智康社長
「会社一丸となってやってきましたが、ここはもうお客さまにお願いするしかない。かなりの苦渋の決断です」

社長自ら「最後の手段だ」という苦渋の決断です。

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さらに、しゃぶしゃぶ専門店「銀座しゃぶ通」では10月1日から、飲み放題メニューを値上げします。しかし、あまり飲まない人向けに、単品ドリンクは価格を据え置きました。

銀座しゃぶ通 森下英樹店長
「活気を取り戻すために、がんばって提供させていただきたい」

値上げが続く中でも、企業やお店で様々な工夫が続けられています。

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内閣府の「令和4年度・年次経済財政報告」によると、2019年までの25年間で、世帯所得は約130万円減少しました。給料が上がらない中で続く物価の上昇に、有効な対策が求められています。

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