輸入フルーツの価格高騰 円安や原油高で… 「今までにない店頭価格に…」
“映えスイーツ”にも彩りを添える「フルーツ」に値上げの波が押し寄せています。今後、価格はどうなっていくのでしょうか。フルーツの輸入や卸売りをする会社などを取材しました。
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東京・日本橋茅場町にあるフルーツショップに並んでいたのは、色とりどりのフルーツをあしらったスイーツです。鮮やかなオレンジやキウイなどがあふれんばかりに詰まっています。
店のスイーツに欠かせないのがアメリカなどからの輸入フルーツですが、円安や原油高の影響で、輸入もののフルーツは価格が上がっているといいます。
イマノフルーツファクトリー 今野喜彦店長
「影響ありますね。何でも値段上がってきちゃってるんで」
仕入れ値は、去年と比べオレンジが2割、キウイが1割ほど値上がりしているといいます。スイーツに使うフルーツの半分ほどが輸入ものだということで、店では工夫もしているといいます。
イマノフルーツファクトリー 今野喜彦店長
「(フルーツの)サイズを少し変えてみたりとか、切り方変えてみたりとか、そういった感じでいろいろやって」
先月下旬の輸入フルーツの卸売価格を去年の同じ時期と比べると、オレンジが1キロあたり62円値上がりするなど軒並み上昇しています。庶民の味方「バナナ」までも、1キロあたり13円値上がりしています。
東京・新大久保にある青果店を訪れた買い物客に話を聞くと、「毎朝、朝食で(フルーツを)食べているので、数をちょっと減らして食べるとか、ちょっと考えないとなと」と話していました。
この青果店では、先月から輸入フルーツの価格を見直したといいます。
新宿八百屋 廣田廣史さん
「この辺の商品が上がっています」
仕入れ値が上昇したため、レモンを20円、アボカドを30円、キウイを1パック100円値上げせざるを得なかったといいます。
新宿八百屋 廣田廣史さん
「お客さんの反応は『やっぱり高くなっているね』っていうのが多いですね。『すみません』って謝るしかないですし…」
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今後、価格はどうなっていくのか、神奈川県内にあるフルーツの輸入や卸売りをする会社の倉庫を訪ねました。積まれていたのはアメリカ・カリフォルニアから届いたレモンやオレンジなどで、仕入れ値が上がっているということです
ユニオン東京支店営業第2部 高木雅俊さん
「コロナ禍で世界的な物流の乱れ、コンテナ不足によって、船の輸送コストが上がってしまっています」
コロナ禍に円安が追い打ちをかけ、仕入れ値は現状、去年の1.3倍から2倍以上に上がっているといいます。
ユニオン東京支店営業第2部 高木雅俊さん
「為替や物流面の混乱も引き続き続くと思われます。(今後)今までの感覚にない店頭売価になってくると思われます」
コストを抑えるため新たな産地を開拓するなどしているということですが、輸入フルーツの価格高騰はしばらく続きそうです。