水際対策緩和に加え「全国旅行支援」もスタートへ “詳細まだ決まらず”現場では…
国内旅行が割引になる「全国旅行支援」が11日からスタートします。さらに同じ11日から、外国人の個人旅行や1日あたりの入国者数の制限なども撤廃されるため、期待が高まっています。しかし、自治体によっては詳細が決まっていないところもあり、旅行会社などからは戸惑いの声も上がっています。
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日本の空の玄関口「羽田空港」に、新たに超巨大な施設ができました。来年1月にオープン予定の、ショッピングモールやホテルが入った複合施設「羽田エアポートガーデン」です。国際線のターミナルに直結しているため外国人観光客も訪れやすく、ホテルは1717室あり、「和」を感じられるような内装の部屋もあります。
さらに、この場所ならではの楽しみ方もあるといいます。
記者
「スイートルームでは、飛行機を見ながら湯船につかることもできます」
他にも、晴れていれば富士山を眺めながら露天風呂が楽しめるなど、日本文化を前面に打ち出した施設です。
住友不動産ヴィラフォンテーヌ 桝井俊幸取締役社長
「日本の魅力を発信するラインアップがあり、インバウンド需要の早期回復への期待値は高まっていると考えております」
10月11日から、外国人の個人旅行や1日あたりの入国者数の制限なども撤廃され、“インバウンド需要”に期待が高まっています。
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東京の観光地・上野アメ横商店街でも、外国人観光客などを徐々に見かけるようになりました。近くの菓子店では、タイから来た観光客がお菓子を買い込んでいました。コロナ前は客の半数近くが外国人だったこともあり、これからの”インバウンド需要”に期待を寄せているといいます。
二木の菓子・第一営業所 松澤大店長
「やっと戻ってくるのかなと期待は大きくて、(コロナ前には)いわゆる爆買いもありましたので、その期待はしています」
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旅行需要の高まりは海外からだけでなく、国内からもあります。
まもなく本格的な紅葉シーズンを迎える栃木県の観光地・日光では、11日から始まる「全国旅行支援」に期待していました。
日光市観光協会 福田栄仁事務局長
「これからまた、全国的な活動となれば、当然ながら期待は大きい。たくさんのお客様に日光を楽しんでいただければと」
また、旅行需要を促進させようと、LCC(=格安航空会社)が4日から始めたのは――
ジェットスター航空・マーケティング&PR本部 島恵美子部長
「片道3900円で販売するキャンペーンになってます」
期間中の毎週火曜日に発売する「飛べ飛べトゥモロー!」、翌日水曜日の航空券が、破格の3900円になります。(※~12月13日(火)販売開始分まで/一部日程を除く)
利用できるのは国内のいずれかの路線で、平日の利用者数を増やすために始めたといいます。
ジェットスター航空・マーケティング&PR本部 島恵美子部長
「急に休みが取れた方や、平日に気ままに旅に出たい方にご利用していただけたらいいなと」
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期待の声の一方で、旅行会社から聞こえてきたのは、“困惑の声”でした。
シダーリンクトラベル 小杉丈治代表取締役
「自治体に連絡しても、『回答できません』というふうになってしまうと、私たちもどうしようかなって感じで」
今回の旅行支援では、利用条件などのルールが自治体により異なり、旅行会社によると、11日から確実に始められるという自治体は北海道や大阪、福岡など14道府県だけだといいます。(6日午後2時時点※シダーリンクトラベルによる)
開始5日前の6日になっても準備中の自治体があるため、客からの問い合わせにはっきり答えれないものもあるといいます。
シダーリンクトラベル 小杉丈治代表取締役
「本当は全国支援割もあるよということで、一気に旅行に行っていただきたいというのがあるんですけど、本当に歯がゆくて、不安がすごい多いです」
直前まで各自治体と連絡を取り、客との情報共有につとめるということです。