「全国旅行支援」いよいよ来週…東京は“9日遅れ” 自治体ごとのルール…困惑の声も
政府の全国旅行支援が、いよいよ来週から始まります。旅行事業者などを取材すると、期待が高まる一方で、自治体ごとのルールについてなど困惑の声も聞かれました。
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肩までつかりほっと一息…。温泉が恋しくなる秋の行楽シーズンが到来しました。その後押しとなるのが、いよいよ来週から始まる「全国旅行支援」です。
群馬・草津町にある旅館では、1日30件ほどの問い合わせがあるといいます。
草津温泉ホテル一井 手島悟支配人
「『(全国旅行支援が)どういった感じなのか』という問い合わせが多い」
高まり始めている旅行熱にこたえるべく、旅館では準備が進められています。宿泊とは別に、県内で使えるクーポンをすでに用意しているといいます。
草津温泉ホテル一井 手島悟支配人
「この時期になると『温泉入りたいね』というのが、温泉好きな人でなくても出てくる話題だと思うので、(全国旅行支援で)さらに勢いづいてくるのでは」
都内で3日、街の人からは――
30代
「家族が5人なので、割引の時じゃないと“なかなか行こう”という気持ちになれないので。ありがたいです」
40代
「ネットで調べたりはしました。お得度も高い」
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全国的な旅行支援はGoToトラベル以来、約1年10か月ぶりとなります。割引率は40%で、新幹線や飛行機など宿泊施設とのパック旅行は、“1人1泊あたり最大で1万1000円の旅行費用が補助(交通+宿泊)”されるなど、来週11日から始まります。
東京への旅行については、小池都知事がコロナの専門家の意見を踏まえ、46道府県の開始から“9日遅れ”の20日から開始すると発表しています。
“9日遅れ”の東京への旅行支援。東京・大田区の「クインテッサホテル東京羽田 Comic&Books」で、ホテルの運営会社の宿泊企画部・小林淳一副部長は、「(東京も)できれば統一して、同じタイミングで(全国旅行支援を)やっていただきたかったなという思いはある」と話しました。
このホテルはコロナ禍を意識し、ホテルの中で1日を過ごしてもらえるよう、マンガ8000冊以上を読み放題にしました。今月1日にリニューアルオープンしたばかりで、全国旅行支援には期待が膨らんでいました。
“9日遅れ”の支援について、北海道からの宿泊客は、「やっぱりみんな使いたいとは思うので、早くからある方がうれしいとは思います」といいます。
また、このホテルグループは全国各地で11のホテルを運営していることで、“さらなる問題”に直面しています。
ホテルの運営会社 宿泊企画部・小林淳一副部長
「エリア(都道府県)によって条件が若干違うという情報があります」
全国統一で行われたGoToトラベルとは違い、今回の全国旅行支援は、販売方法やワクチン接種の回数など、どのように実施するかは都道府県の判断に任せられているのです。
東京・杉並区にある旅行会社も、自治体ごとのルールに困惑していました。
飛鳥旅行・村山吉三郎代表取締役
「各自治体によって、いろんな内容が違ってきている。『自治体に必ず確認を取ってやってください』と。我々は手間がちょっと増えちゃうかなと」
GoToトラベルよりも各自治体に問い合わせが必要となるなど、作業が増えているということです。
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来週に迫る全国旅行支援。お得に旅行するためにも、今後の情報に注意していく必要がありそうです。