中国「春節」大型連休…“爆買い”に期待も新たな変異株に不安の声 日本でも感染拡大 専門家「手いっぱいの状況」
中国では21日から、旧正月の「春節」休暇が始まります。日本の観光地では観光客の来日を心待ちにする一方、中国で新型コロナウイルスの感染が拡大していることに対し、不安の声も聞かれました。こうした中、5日は新規感染者が12の県で過去最多を更新するなど感染が拡大していて、専門家は「そろそろ医療は手いっぱいの状況」と警告しています。
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中国では21日から「春節」の大型連休に入ります。東京・浅草の商店街では、中国からの観光客を心待ちにしていました。
土産店
「商売的に考えると来ていただくのはありがたい。期待はしています。以前ですと、いわゆる“爆買い”みたいな形で、かなりまとまった金額で売れていました」
「春節」の大型連休中は、日本にも多くの中国人が訪れるとみられます。商店街にある、はちみつ・ゆず専門店では“どこの国から来た客か”を地図上にシールで示していました。5日時点で中国に貼られたシールは少ないですが――
はちみつ・ゆず専門店
「解禁されたらうわーっといっぱい来てくださると、たくさん期待しています。(地図に貼るシールは)めちゃくちゃ買ってあります!」
しかし、期待の声もある一方で――
豆菓子専門店
「売り上げのところで見るとうれしい部分あるんですけど、ニュースで見ていると(中国は)かなりの感染。海外から新しいウイルスとか…不安かなと」
新型コロナウイルスの新たな変異株などに不安の声もあがる中、日本でも水際対策を強化。今月8日から中国からの入国者に対し、より精度が高い抗原定量検査やPCR検査を行い、さらに、直行便での入国者には陰性証明を求めるとしています。
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一方、東京都では5日、先月下旬に中断されていた「全国旅行支援」と、都民向けの旅行補助「都民割」の販売を再開しました。今月10日から3月末までの旅行が対象で、早速、都内のホテル「ホテルインターゲート東京 京橋」では、対象プランの予約を5日正午に開始し、直後から次々と予約が入っていました。
ホテル支配人
「弊社のホームページからのご予約だけで、今のところ(対象プランは)60件ほどご予約いただいています」
街で話を聞きました。去年、「旅行支援」を利用して山梨に行ったという女性は――
――5日からまた旅行支援が始まりましたが。
去年、「旅行支援」を利用した人
「そうなんですか? 今月末に旅行行く予定あるので、使えるなって思いました、今」
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引き続き感染対策をしながら送りたい、行動制限のない生活。ただ、5日の東京の感染者は2万735人で、前週の同曜日に比べて約2300人増加しました。全国でも、熊本で6615人、岐阜で5695人、愛媛で5219人、鹿児島で5209人、山口で5097人など、12の県で過去最多を更新しています。
この状況に、専門家は――
国際医療福祉大学 松本哲哉主任教授
「医療機関が通常の診療体制に戻れば、実態がだんだん把握できて、まだしばらくは増えていくでしょうし、正直言って“いつがピークか”、今、見えない状態で、もうそろそろ(医療は)手いっぱいの状況だ」
(1月5日放送『news zero』より)