「日本学術会議」総会 政府の改正案に懸念の声相次ぐ
日本の科学者を代表する機関、「日本学術会議」の総会が開かれ、会員の選考方法などを見直す政府が示した法律の改正案に懸念の声が相次ぎました。
学術会議をめぐっては、2020年に当時の菅首相が新会員候補6人の任命を拒否したことをきっかけに、政府内で組織のあり方の見直しが進んでいます。
17日に開かれた総会で、政府の担当者が今国会に提出を目指している法律の改正案について説明しました。
改正案では、会員選考のプロセスで、第三者5人からなる「選考諮問委員会」を新たに設置し、選考において、委員会の意見を「尊重しなければならない」と明記されています。
これについて政府の担当者は、選考諮問委員会の委員は学術会議の会長が任命するとして、「政府が会員選考に介入するわけではない」と強調しました。しかし、会員からは懸念の声が相次ぎました。
学術会議の会員「我々一度も提案したことのない選考諮問委員会というものが突然提案されて、かつ選考諮問委員会の意見は尊重しなければならないと。明らかに我々が考えてきたこととは方向性全く違う」「科学の独立性に関して不安をあおるような記述になっております」
学術会議の総会は18日も開かれ、引き続き改正案について議論されます。