街の「景気実感」は? “2か月連続で上向き”も…物価高騰に不安の声
街角の景気調査では“2か月連続で実感が上向いた”と発表されましたが、食品業の現場を取材すると、円安や原材料の値上げなどの影響を受け、不安の声が上がっています。
12日、埼玉・鶴ヶ島市にある「菊池食品工業」を訪ねました。菊池食品工業では、「豆を使ったお総菜」が作られています。
菊池食品工業・菊池光晃社長
「コロナが始まってから内食の傾向があり、かなり我々の生産自体は、生産量が多くなりました」
自宅での「中食需要」で、一時期的に増えた生産量ですが、まん延防止等重点措置の解除で外食が増えたため、減少傾向になったということです。
さらに――
菊池社長
「円安と、輸入してくる際の海上運賃のコスト高もプラスになっていますので、15%から20%くらい原材料が高くなっている」
豆や砂糖などの原材料のほか、電気、ガス料金も軒並み値上げとなり、経営の厳しさが増しているといいます。
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政府が12日に発表した、街の人に景気の実感を聞く「4月の景気ウォッチャー調査」では、景気の現状を示す指数は2か月連続で上昇しました。新型コロナウイルスの影響は残るものの、「景気は持ち直しの動きがみられる」としています。
ただ、先行きについて、「ウクライナ情勢による影響も含め、コスト上昇等に対する懸念がみられる」としていて、食品業界からはすでに「消費者の財布のひもが固くなってきている」などと不安の声も出ています。値上げに苦しむ状況が景気を左右しそうです。