ウクライナ情勢受け 政府は欧州へLNG融通方針
ウクライナ情勢の緊迫を受け、ヨーロッパでの燃料不足が懸念されるなか、政府は火力発電などの燃料になるLNG(=液化天然ガス)について、一部をヨーロッパに融通する方針を決めました。
萩生田経済産業大臣「欧州の厳しいガス不足の状況を踏まえ、日本への安定供給が確保されることを大前提に。協力をすることといたしました」
萩生田経済産業大臣は9日、EU(=欧州連合)とアメリカの駐日大使と会談を行い、政府として日本が輸入するLNGの一部をヨーロッパに融通する方針を決めたことを明らかにしました。
ヨーロッパで使われるLNGの多くはロシアに依存しており、ロシアによるウクライナ侵攻の懸念が高まるなか、調達が滞るような事態に備えるものです。
一方で、日本でも去年LNGの在庫が不足したことで電力需給がひっ迫しています。萩生田大臣は日本での安定供給に影響が出ない範囲で、「日本としての精一杯の貢献ということで余剰分を回す」としています。