株高などで個人保有の金融資産が過去最高に 一方で日銀は巨額の国債保有続く
日本銀行が発表した統計で、個人が保有する金融資産の残高は株価上昇の影響などもあり去年12月末の時点で2141兆円と、過去最高を更新しました。
日銀が21日に発表した去年10月~12月期の資金循環統計によりますと、去年12月末の時点で個人が保有する金融資産の残高は、前年同期比で5.1%増の2141兆円となり、過去最高を更新しました。
日銀は「株価上昇を背景に、株式の残高が押し上げられた」と分析していて、これ以外にも個人の資産形成のための税制優遇制度「NISA」の拡充に伴い、投資への関心が高まったことも影響しているとみられます。
一方、市場全体に占める日銀の国債の保有割合は53.8%、残高はおよそ581兆円になりました。(※国庫短期証券を除く時価ベース)
日銀は19日にマイナス金利政策の解除を決めるなどこれまでの大規模金融緩和策を大きく修正しましたが、10年以上に及んだ「異次元緩和」で積み上がった国債の保有額をどう減らしていくかが今後の大きな課題になっています。