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タマゴの価格高騰続く 鳥インフルエンザ感染拡大で…

2025年1月22日 20:52
タマゴの価格高騰続く 鳥インフルエンザ感染拡大で…

鳥インフルエンザが猛威をふるい、22日も岩手県で確認されました。影響を受けるのがタマゴの価格です。上昇が続き、消費者から嘆きの声があがっています。

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都内の広島風お好み焼きの店。1日に使うタマゴは100個以上ですが、いま、店が恐れているのはタマゴの価格の高騰です。

広島風お好み焼 もみじ屋・神田店 桜庭寿弥店長
「今後、鳥インフルエンザの影響でタマゴの値上がりが予想される」

この店では、タマゴの仕入れ値が先週からジワリと上昇。仕入れ値が4倍となったキャベツと合わせ、“ダブルパンチ”となっています。

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タマゴ価格高騰の原因は、いま猛威をふるう鳥インフルエンザです。今シーズンは去年10月の北海道から始まり、千葉や愛知など14の道と県で42事例が発生。1月だけをみると過去最悪だった2022年シーズンを上回り、急拡大しています。

22日も、岩手県では盛岡市内の2つの養鶏場で鳥インフルエンザを確認。農水省は、千葉・愛知に続いて3県目となる「現地対策本部」の設置を決定しました。

この“異常事態”に農水相は…

江藤農水相
「1月の発生のトレンドは過去に経験のない、垂直上昇に近い発生状況。養鶏の現場を守るのも大事ですけれども、卵価の高騰をなんとかして抑えたい」

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タマゴの価格に振り回されているという神奈川県内のスーパーでは…

スーパーセルシオ和田町店 食品バイヤー 久保田浩二さん
「先週は219円(税抜き)で販売していたけど、きょう(21日)は239円(税抜き)で販売」

1パック10個入りが、1週間で20円以上値上がりしていました。

東京のタマゴMサイズ1キロあたりの卸売価格は去年1月に180円でしたが、12月は290円まで上昇。史上最高値の350円をつけた2023年の“エッグショック”以来の高値となっているのです。

客(80代)
「239円(税抜き)になってます。高くなってます。厳しいです。年金暮らしですから」

客(70代)
「(タマゴは)必須です。必ず3パックぐらいは冷蔵庫にある」

──値上がりしている感覚は?

客(70代)
「ある。前は安いとき100円台もあったのに、そんなの絶対ない」

このスーパーでは毎週水曜日の“特売品”として1パック200円以下で販売していますが、来週以降、特売セールの維持も困難な状況ということです。

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今後、タマゴの価格はどうなるのか? タマゴの流通に詳しい専門家は…

元東京農業大学教授 信岡誠治さん
「鳥インフルエンザで殺処分が繰り返されるたびにあがっていく。(このペースだと)2月5日には300円を超える可能性もある」

ただ、消費者に対しては、落ち着いた消費行動を心がけてほしいと呼びかけます。

元東京農業大学教授 信岡誠治さん
「とにかく普段通り買ってください。買いだめはしない。買い急ぎはだめ」

今後もタマゴの価格の動向に注意が必要です。

最終更新日:2025年1月22日 20:52