１８日は春闘の集中回答日。大手企業の労働組合の多くが基本給の引き上げ、ベースアップ＝「ベア」を要求していて、自動車大手などは去年を上回る金額が相次いだ。自動車や電機メーカーの一次回答を受けた経済界の反応は以下の通り。

　大企業１３００社が加盟する経団連の榊原会長は「多くの企業で過去最高額となるベースアップが相次ぎ、ボーナスについても昨年以上や要求通りの満額回答となったことを歓迎したい」と述べ、経済の好循環を回す企業の姿勢が明確に表れたとの認識を示した。さらに、今年はベアと定期昇給を合わせた基本給の上昇率が、去年を上回るとの見通しを示した。

　榊原会長「今回大事なことは縮小経済から拡大する経済に転換することですから、大企業が先陣としてその姿勢を示したわけで、全体としてその方向になることを期待したい」

　一方、中小企業約１３０万社が加盟する日本商工会議所の三村会頭も、中小企業に波及効果があるとの期待を示した。

　三村会頭「大手が賃上げした場合に、一次下請け、二次下請け、いろんなところに波及すると思うが、意外に波及効果は大きいのではないか」

　その上で、地方の規模の小さい企業にまで景況感の改善が広がるためには、大企業が取引価格を適正にすることが必要だと強く訴えた。