日銀・黒田総裁“急速な円安は望ましくない”
日本銀行は17日、金融政策を決める会合を開き、現在の大規模な金融緩和策の維持を決定しました。
日銀は金融政策決定会合で、低金利を維持して市場に潤沢に資金を供給する現在の大規模な金融緩和策の維持を、賛成多数で決めました。
今週、欧米各国で相次いで利上げが発表され円安が急激に進む中、日銀が金融政策を修正するのではないかとの見方もありましたが、今の金融緩和を継続する姿勢を明確に示しました。
日銀が政策を修正しないことが伝わった直後、為替相場は一気に1円近く円安に進むなど、その後も乱高下しました。
黒田東彦総裁「急速な円安は先行きの不確実性を高め、企業による事業計画の策定を困難にするなど経済にマイナスであり、望ましくないと考えております」
黒田総裁は会見でこう述べた上で、金融・為替市場の動向や経済物価への影響を十分注視する必要があると繰り返し強調しました。
また、日銀が長期金利の上昇を抑えるため、変動の上限を0.25%としていることについて「引き上げれば緩和効果が弱まる」と、現段階で金融政策を変更する必要はないとしました。