納豆・パン…7月から値上げ 円安など影響
来月から一部のチョコレート商品やパンなど、身近な商品が相次いで値上げされる。家計に甘くない値上げ。その背景を取材した。
私たちが訪ねたのは、都内にあるチョコレート専門店。店頭に並べられていたのはカラフルな商品の数々。この店ではフランスから取り寄せた上質なチョコレートを使っているという。実はいま、このチョコレートに危機が迫っているのだ。
オリジンーヌ・カカオ 川口行彦シェフ「こんなに材料が値上がったのは初めてのことで、円安がこれだけ進んでしまうとどうしても輸入物は大変だと」
円安が続き、また新興国での需要が増えたことで輸入価格が上がっているという。今すぐに値上げはしないというが…。
川口行彦シェフ「このまま材料が値上がってしまった場合には、もう1回(値上げを)考えなきゃいけないかなと考えている」
すでに価格に影響が出ているモノも。
明治や森永製菓、ロッテは来月からチョコレート商品の値上げを決めている。ロッテがチョコレートを値上げするのは実に41年ぶりのことだ。
値上げの波は他にも。山崎製パンや、敷島製パンの食パンも来月から値上げ。さらに永谷園のお茶づけや、タカノフーズの納豆なども値上げを発表している。
円安に伴う輸入原材料の高騰などで相次ぐ値上げ。こうした中、26日に発表されたのは物価の変動をあらわす消費者物価指数。5月は、去年の同じ月と比べ0.1%の伸びで「物価が上昇」したことになる。24か月連続の上昇となった。(前年同月比:生鮮食品を除く)
専門家は-。
SMBC日興証券シニアエコノミスト・宮前耕也氏「食料(の物価)は上がっているけれども、原油安の影響でエネルギー(電気・ガス)が下がっているということですね。(食料とエネルギー分が)相殺されて、前年同月比でプラス0.1で、わずかながら上がっている。(物価が)多少でも上がってますので、生活は若干苦しくなると」
気になる今後は…。
SMBC日興証券シニアエコノミスト・宮前耕也氏「円安はいったん止まっているが、過去に円安になった分を転嫁しきれていないので、まだ食料品の値上がりが続くのかなとみている」
今後も私たちの財布に厳しい状況は続きそうだ。