アジア太平洋地域の経済協力などを話し合うＡＰＥＣ閣僚会議が南米・ペルーで始まった。アメリカ次期大統領のトランプ氏が保護主義的な考えを主張する中、日本はＴＰＰ（＝環太平洋経済連携協定）の早期発効を訴えた。

　アジア太平洋の２１の国などが参加する会議は１７日、閣僚レベルで始まった。世耕経産相は会場内でアメリカのフロマン通商代表と会談し、日本がＴＰＰの承認手続きに全力を尽くしていると説明した。これに対しフロマン氏はオバマ政権が承認に向け努力していると述べたという。

　世耕経産相「オバマ政権としてはＴＰＰの議会承認を得るべく最後まで努力を続ける。フロマン代表からは、日本が率先して（ＴＰＰの）国内承認手続きを進めていることについて、これが弾みになる、深く感謝すると」

　また世耕経産相はアジアなどのＴＰＰ参加国６か国と会合を開き、ＴＰＰにはアメリカの参加が不可欠なことなどで一致した。日本としては自由貿易の重要性を率先して訴えることで存在感を示す狙い。