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G20「自由貿易」めぐり対立残し閉幕

2017年3月19日 11:36

 G20(=財務大臣・中央銀行総裁会議)は、「自由貿易」をめぐり、対立を残したまま閉幕した。波乱要因はやはりトランプ政権だった。

 国際会議で鮮烈なデビューを飾ったのは、アメリカのムニューシン財務長官だった。

 麻生財務相「(アメリカの)新しい財務長官が発言するということになり、結構みんな関心をもって聞いていたと記憶しています」

 トランプ政権の出方が注目される中、ムニューシン長官は事実上「反保護主義」の文言を声明から削除するよう求めるなどアメリカの主張を押し通した。結局、声明にはG20がこれまで掲げていた「自由貿易の推進」や「保護主義に対抗する」という言葉は入らず、内容は後退するものとなった。

 G20は、「アメリカ第一主義」を掲げるトランプ政権に最初から揺さぶられる形となり、これまで積み上げた結束に亀裂が広がることも懸念される。