新元号に…工夫凝らす平成最後のカレンダー
来年は、5月からの元号がわからないため、今年のカレンダー業界は大変だったようなんです。平成最後のカレンダーはどうなっているのでしょうか。
まず訪ねたのは、都内にあるカレンダー会社。創業は明治36年、115年続く老舗です。
製作の現場に入ってみると、2年後の2020年のカレンダー作りの真っただ中でした。実はカレンダーの製作は2年がかり。前の年の1月には本格的に印刷を始め、夏ごろには企業や店舗に納品します。そのため2年前の12月には、もう原本を準備しているのです。
でもまだ公表されていない新たな元号。一体どう表記しているのでしょうか?見てみると、新元号が入る部分はスペースを空けている状態になっています。
2年後のカレンダーですらこの状況です。来年、2019年のカレンダー作りは時間がないから、もっと大変だったといいます。元号も祝日も全く見通しが立たず、カレンダーの印刷が始められない事態に。早く決めて欲しいと政府に陳情までしたそうです。
平成最後のカレンダー、一体どうなっているのでしょうか。カレンダーを売っているお店に行ってみると、今までにない珍現象が起きていました。売り場にあるカレンダーを見てみると4月まで“平成”が残っていますが、5月になると西暦に。“平成”の文字が消えています。別のカレンダーを見てみると平成の部分が、ごそっとなくなりました。
一方、いっそ平成で1年間押し通すというツワモノも。元号が変わる来年ならでは、あの手この手で工夫をしていました。
さらに来年は元号以外にも大きく変わるのが祝日です。来年のゴールデンウイークは大激変します。
来年5月1日は、即位の日ということで祝日に。祝日に挟まれた30日と2日も休みとなり、最大10連休なんです。これが決まったのはまさに今月です。
40年続くカレンダー会社では、この10連休を今からでもなんとか反映できないかとある奇策をとりました。祝日専用の訂正シールをセットにして販売。色々な日付にあうよう、大きさは5種類。各社、工夫を凝らして記念すべき“平成最後”のカレンダーを作っていました。