スタートアップ企業、なぜ五反田に集まる?
世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「スタートアップ企業、なぜ五反田に?」。プロトスター代表取締役COO・山口豪志氏に聞いた。
東京都品川区の五反田に近年、スタートアップ企業が続々と集まってきている。去年7月には「一般社団法人 五反田バレー」が設立された。また、品川区もIT・スタートアップ企業向けの支援施策のための予算を計上している。
五反田バレーについて、ネット上では「家賃の割には、交通アクセスはいい」「最近、五反田へ行く機会が多いように思う」「ロゴの入ったTシャツの人たちがいっぱい」といった声が聞かれた。
――これまで、スタートアップ企業というと、渋谷の「ビットバレー」が有名でしたが、なぜ五反田なんでしょう。
『ベンチャーの聖地は創れる!!』と書きました。実は私も五反田に今年の3月頃まで住んでいました。住み始めたのは2015年からですが、その前は実は私も渋谷に住んでいたんです。渋谷は2010年以降、本当にベンチャー企業が増えて、それに関わる多くの人が住み始めたんですが、やっぱり徐々に地価も上がるなど、いろいろな理由もあって、私も五反田に移りました。
五反田に移ってから、実は空港、成田も羽田も1本で行けますし、山手線がありますし、あと東急池上線の沿線は家賃も安くて、自然も豊かですし、すごくいい場所なんです。だから、いろいろな企業が移ってきて、その流れが加速して、人が集まってきたのかと思います。
これから五反田以外でもどんどん増えていくと思いますし、今、私たちは日本橋を拠点に山手線の東側を盛り上げているんですが、最初にコアになるような先輩の起業家や、投資家がいたりすると、「その人と一緒に働きたい、話を聞きたい」という形で、どんどん街ができあがっていくということもあります。五反田の次は…日本橋だったり、そっちのほうも広がっていくのかなと思います。
――スタジオに“五反田バレー”を地図にしたものがあります。情報通信系のスタートアップ企業が400から500もあるんですね。
そうですね。僕みたいなファッションの方はいっぱいいると思います(笑)。
■山口豪志氏プロフィル
プロトスター代表取締役COO。大学在学中からクックパッドに参画し、広告事業・マーケティング事業に携わり上場に貢献。その後、ベンチャー支援強化のために株式会社54を創業。常時約30社のスタートアップ企業のアドバイスやコンサルティングを行っている。また、起業家の最初期から事業成長ごとに多面的に支援も。去年12月には世界展開を支援するため香港にも拠点を開設。さらに、今年3月からは長崎県壱岐市に移住。地方でのプロジェクトにも挑んでいる。
【the SOCIAL opinionsより】