悪質な保険販売から身を守る方法とは?

かんぽ生命の保険をめぐって、多数の悪質な契約が行われていた。老後2000万円問題もある中、人生の“まさか”に備える保険でこのような問題が起きると、不安はさらに高まる。後悔しないで保険に加入するにはどうすればいいのか、専門家に聞いた。
◆保険会社との相談で「怪しい!」と気づくには?
まず、保険会社との相談で「怪しい」と気づいた方がよいのは、どういった場面だろうか。有限会社マイプランニングオフィス代表でファイナンシャルプランナーの安田まゆみさんが指摘するポイントは、この3つ。
(1)顧客の経済状況・家庭状況を聞かずに提案される
(2)結論を急がせてくる
(3)不安をあおってくる
つまり、『販売員のペースに巻き込まれている』と感じたら、注意が必要だという。
◆自衛する手段は?
では、実際に「怪しい」と思った場合、どうすればいいのだろうか?
(1)必ず「その場ですぐに契約しない」
一度持ち帰って、家族に相談してみること。もし可能であれば、販売員との相談に家族を同席させるとよい。それでも迷った場合には──
(2)保険を販売していない、有料のファイナンシャルプランナーに相談し、セカンドオピニオンをとる
というのが大切になる。
ファイナンシャルプランナーとは、保険や年金など、お金にまつわる幅広い知識のある専門家をいう。ファイナンシャルプランナーに相談するにはインターネットから問い合わせるのが一般的で、料金は1時間あたり5000円~1万円が多いそうだ。
◆ファイナンシャルプランナーへの相談の仕方
相談する際には、
(1)こういう目的で加入したい
(2)目的に合っている保険か?
(3)我が家の家計は、その保険が可能?
という聞き方をすれば、たいていは良いアドバイスが求められるようだ。
「有料」に抵抗がある場合は、日本ファイナンシャル・プランナーズ協会が主催する相談会だと「無料」で受けられるという。8日も、東京で無料の相談会が行われた。
週3回相談会を行っている東京をはじめ、全国8か所で定期的に開催するものや、各都道府県で不定期に開催するものがあるようだ。
あらためて、保険の相談は、
(1)自分が納得いくまでは契約しない
(2)迷ったらプロにたずねる
ということを意識して、後悔しない保険加入を!