日産の西川廣人社長が辞任を受け入れた９日の取締役会の様子が日本テレビの取材で明らかになった。

複数の関係者によると、西川社長は取締役会の直前まで「取締役会で辞任の話はしない。むしろ辞意について誰がメディアにリークしたのか追及する」と話していた。

取締役会では一旦、西川社長を外した状態で辞任が議論された。即時の辞任については日本人の複数の取締役らが反対する一方、複数の外国人や女性の社外取締役らは賛成したという。

再び西川社長を迎え入れ辞任を求めたところ、西川社長はしばらく無言になり、２度ほど抵抗を見せた。しかし、取締役らが即時辞任が必要な理由について「西川氏の社内での求心力が落ちていること」や「これまでゴーン被告らの不正を見逃した取締役としての義務違反があること」などをあげた。

そして、一連の事件を含めた内部調査に区切りがついた節目であることもあり、不当報酬だけによる辞任ではないと説明されると最終的に「わかりました」と受け入れたという。

日産は来月末までに正式な後任を決める方針。