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鈴木財務相と武見厚労相が面会 診療報酬改定に合意、来年度予算編成

2023年12月20日 10:07
鈴木財務相と武見厚労相が面会 診療報酬改定に合意、来年度予算編成

来年度の予算編成が大詰めを迎えています。20日午前、鈴木財務相と武見厚労相が面会し、焦点となっていた診療報酬改定について合意しました。

20日午前9時半ごろ行われた鈴木財務相と武見厚労相との折衝では、医療の対価として医療機関に支払う診療報酬について協議し、医師の報酬などにあたる「本体」部分を0.88%引き上げることで合意しました。

内訳は、看護職員などの賃上げで0.61%、その他、薬局の勤務薬剤師などの賃上げにプラスで0.28%と「賃上げ」による加算が大部分を占めました。診療報酬の改定で、その内訳が公表されるのは初めてです。

賃上げにあてるとされる0.28%分は、それ以外にも使える「その他」に分類されていて、本当に賃上げに使われるかを検証する必要があります。

これにより、医療費の保険料全体では、およそ2000億円増加する見込みです。薬の価格である「薬価」を1%程度引き下げるものの、介護報酬のプラスも入れて全体としてはプラスになり、来年度、国民が支払う保険料は増えることになります。

岸田政権は、少子化対策の財源に医療と介護分野での歳出改革を行い、国民の保険料負担を増やさない形で1兆円を捻出するとしていました。

しかし、医療界からの賃上げの強い要請を受け、賃上げを理由に保険料の上昇は避けられなかった形です。

ただ関係者は、春闘で国民全体の賃上げが行われれば、保険料が上がっても、保険料の負担率は増えないと説明しています。

総額110兆円を超える見込みの来年度予算案は、22日に閣議決定されます。