新浪社長“最低賃金5%提案”の理由明かす
サントリーの新浪剛史社長が、11日夜放送のBS日テレ「深層NEWS」の収録で、自身が民間議員を務める経済財政諮問会議で“最低賃金5%”を提案した理由を明らかにした。
サントリーホールディングスの新浪社長は今年5月、政府の経済財政諮問会議で、3%台の高い上昇を続けている最低賃金について、「5%程度を目指す必要があるのではないか」と提案している。この意図について新浪氏は、生産性の向上や人材の流動化を促進させるための手段だったと説明した。
サントリーHD 新浪剛史社長「最低賃金というものは政府が決められる大きな意思決定ができるもの。それを活用して、サービス産業を中心に中小企業の生産性を上げるべき」
最低賃金以上を支払うことは法律で義務づけられていることから、これを引き上げることで中小企業が利益を増やすために生産性向上に取り組んだり、政府がその支援を強化したりするなど、一気に動き出すことを狙ったとしている。
また、新浪氏は、多くの業種や行政などにネットワークのある地域金融機関などの人材が中小企業の経営を支援していくことの重要性を訴えた。
サントリーHD 新浪剛史社長「(企業に対し)『これだけいいものをつくられているので、これをやったらどうですか』『下請け構造でおかしいから、あそこに行って話しましょうよ』と人の流動性をつくることが、日本経済の活性化につながる」
ただ、最低賃金の大幅な引き上げには、日本商工会議所などが中小企業の経営を打撃すると訴えていて、影響も懸念される。