かんぽ生命“販売自粛”通期純利益上方修正
かんぽ生命は、保険の不正販売を受け保険商品の積極的な販売を自粛しているが、その結果、販売経費が減ったことにより2020年3月期の通期決算の純利益の見通しを上方修正した。
14日に行われたかんぽ生命の中間決算で、今年6月に発覚した不正な保険販売に対する調査をするためにコールセンターの設置料35億円などを計上したことが発表された。一方、保険販売を自粛したことにより販売費用が減少した結果、通期の連結純利益の見通しは従来予想の930億円から1340億円に上方修正された。
また、郵政グループの親会社である日本郵政の中間決算も、傘下の日本郵便による保険営業の人件費などの経費が減ったため、前の年の同じ時期と比べ5.8%の増益となった。
しかし、一連のかんぽ問題の影響で売上高に当たる経常収益は減収になっている。このため、保険営業の自粛が長引くことで今後の業績への影響が懸念されている。