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続く「マスク不足」…理由は?対策は?

2020年2月21日 18:37
続く「マスク不足」…理由は?対策は?

新型コロナウイルスによる感染が猛威をふるう中、街の中ではマスクの品薄状態が続いている。なぜ、マスクの品薄が解消されないのか。そして、花粉シーズンが到来する中、マスクが不足している時、どうすればよいのかを取材した。

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21日も新たに小学生2人と未就学児を含む6人の感染者が出るなど、新型コロナウイルスの感染が拡大。この影響でマスクが品薄状態になっていることから、政府は先週、国内メーカーに要請し、「毎週1億枚以上」供給できる見通しを発表した。しかし街では――

「今は全然手に入らないですね。どこに行っても売り切れ」「実家から送ってもらおうかなと思っても実家のところにも売ってなかったり。(Q:実家はどちらなんですか?)岩手県」

全国各地でマスク不足が続く中、ネット上でも…

「どこにもマスク売ってないのどうにかしてくれ…」「マスクないと本当に辛い!」「マスクないんですけどどうすればいいですか?」

供給されたマスクはいったいどこに?マスクがない中、どのような対策ができるのか?

20日、都内のドラッグストア。開店10分前にもかかわらず、数十名の人が並んでいる。開店すると同時に客が続々と入店していき、マスク売り場には人だかりが。

「オープンと同時に入らないと(マスクが)ないという感じ。(Q:今日買えたのは念願?)うれしいです」

朝入荷したばかりの120パックのマスクは1時間もたたないうちに完売。個数制限を設けるなどの対策をしているが、すぐに売り切れてしまうのにはあるワケがあった。

ミネドラッグ汐留店店長「中国の方は(マスクが)あると他の方を呼んで、まとめて買おうという方が多い」

21日朝、ドラッグストアにはマスクを求め、50人ほど客が。店員さんが中国語で説明をしている。並んでいる客の半数以上は説明に耳を傾けていた。中には中国語を話す店員に問い合わせる客も。

並んでいた中国人「マスク欲しい」「みんなが使うでしょ」

こちらの店舗では入荷して30分もたたずに完売。さらに取材を進めると、中国人とみられる男性2人組が1時間に6店舗のドラッグストアを回り、マスクを購入する姿もあった。

中国人のこうした爆買いがマスク品薄の要因の1つだとみられている。

マスク不足の中、街ではこの時期ならではの悩みも。

「コロナも大事だけど花粉でマスクが欲しいのに手に入らない」

暖かくなるにつれ近づく花粉症だ。日本気象協会によると、今年は暖冬の影響で花粉の飛散のピークが例年より前倒しになる見込みだという(例年:3月上旬~下旬 今年:2月下旬~3月下旬)。

新型コロナウイルスと花粉のピークが重なり、マスク需要がさらに高まる中、花粉症対策としてマスクに代わるものが続々と登場してきている。

鼻に差し込み使用する鼻マスクも(「ノーズマスクピットNEO」3個入り650円・税抜き)。一般的なマスクとは違い、鼻に入れて使用することで、花粉や粉じんなどを防ぐという。

紳士服店「メンズ・レディーススーツ専門店AOKI」では、花粉がつきにくい素材を使用した「花粉対策コート(1万4900円・税抜き)」を21日から発売。

さらに専門家は「身近にあるもの」で対策ができると指摘する。

メディカルチェックスタジオ東京銀座クリニック・知久正明院長「(マスクが)どうしてもない場合は、代替的にスカーフとかハンカチとかネックウォーマーみたいなもので(花粉が)入ってこないようにブロックすることもできる」

ウイルスなどと違い、花粉は粒子が大きいので、簡易的なもので口などを覆うだけでも対策になると話す。

いまだに続くマスク不足。政府は来月から、月に6億枚以上の供給を目指すとともに、必要な量を購入してほしいと呼びかけている。