保険金不正請求問題の報道後初めて、ビッグモーターの兼重宏行社長が公の場で記者会見に応じました。兼重社長は、従業員の不正行為について、経営陣の関与は全くなかったと述べました。

社長らによる会見は2時間ほど続きました。初めて公の場に姿を現した兼重社長は冒頭で深く謝罪したものの、不正については全く知らなかったとしました。

－－不正は認識していた？

兼重宏行社長
「板金塗装部門の不正請求問題は、板金塗装部門の単独で経営陣は知らなかった」「特別調査委員会の報告書を受け、本当に耳を疑った。こんなことまでやるのかとがく然としましたね」

－－不正は組織ぐるみでない？

兼重宏行社長
「調査報告書にもありましたように、組織的ということはないと思います」

兼重社長は、調査委員会から報告書を受け取ることし6月まで、車を傷つけ、保険金を水増し請求していたなどの現場の状況についていっさい知らなかったとし、経営陣から現場への不正への関与は全くなかったと否定しました。

また、損保会社との関係性が不適切だったのではないかと問われると、「不正の温床とは関係ない。我々は頑張って売り上げを上げ、見合う仕事をもらう関係」と答えました。

一方、兼重社長と息子で副社長の宏一副社長は26日付で辞任することを発表しました。

兼重社長は今回の問題について、ビッグモーターが迷惑をかけた加害者の立場であることは明確にし、経営責任を取る形となりました。

今後、国交省や金融庁もビッグモーターの調査を行っていくとしていて、全容を解明するとともに経営をどう立て直すのかが課題となります。