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福島第一原発の処理水「海洋放出」決定へ

2020年10月16日 11:52
福島第一原発の処理水「海洋放出」決定へ

政府は、福島第一原発で溜まり続けている処理水について放射性物質の濃度を基準値以下になるよう薄めてから海に放出する方針を固めました。今月27日にも決定する予定です。

2011年に事故が起きた東京電力・福島第一原発では、放射性物質を含む汚染水が毎日およそ180トン発生しています。特殊な装置で処理してもトリチウムだけは除去できず、処理した後の水をタンクに保管してきました。しかし保管場所が限界に近づいており、政府は、処理水をあらかじめ薄めてから海に出す「海洋放出」を処分方法とする方針を固め、今月27日にも決定する予定です。

ただ、必要な設備の建設に時間がかかるため、実際に放出が始まるのは2年後になる見通しです。

トリチウムの海洋放出は、基準値以下であれば国際的に認められている方法ですが、風評被害への懸念から漁業関係者などから反対の声が出ています。

一方、日本側の方針について韓国・外務省は16日、「日本の活動を鋭意注視し、国際社会と協力して措置を講じていく」と明らかにしました。

また、日本側に対して透明な情報共有や、周辺環境・人体への影響を最優先に考慮するよう要求してきたと強調しています。