福島第一「処理水処分」漁業団体が反対表明
福島第一原発のタンクには放射性物質を可能な限り除去した後のトリチウムという放射性物質を含む「処理水」がたまり続けています。政府は8日、この処理水の処分方法について漁業関係者の団体などから意見聴取を行いました。
トリチウムを含む処理水については過去、運転中の原発から海に放出してきた事もあり、政府の小委員会が今年2月福島第一原発にたまり続ける処理水についても「水で薄めて海に流す方法」や「大気中に蒸発させる方法」を現実的な選択肢と提言しています。
これを受けて政府は4月から地元や関係団体など29の団体から意見聴取を行っています。
8日の会合では、全国漁業協同組合連合会と福島県水産加工業連合会から意見を聴きましたが、二つの団体とも風評被害への懸念から海洋放出には反対の立場を表明しました。
全漁連の岸会長は「漁業の業界の将来にとっても壊滅的な影響を与えかねない。我が国漁業者の総意として、絶対反対だ」と語りました。
意見聴取が今後さらに行われるかは未定ですが、会合後、江島経産副大臣は最終的な処分方法について「国としてできるだけ早急に結論を出したい」と語りました。