“円安”影響いつまで? 家計負担「10万1500円増」試算も……輸入食材の値上げで エコノミスト「来年は緩やかに円高が進む」
円安で生活への影響も大きくなっています。現在の為替水準が続くと、家計負担は3人家族で前年度より10万円以上増えるとの試算があります。ただ、試算をはじいたエコノミストは、「来年は家計負担が落ち着くだろう」と予測しています。そのワケは?
中島芽生アナウンサー
「円安でさまざまな影響が出ています。廣瀬さんから写真をいただきました」
廣瀬俊朗・元ラグビー日本代表キャプテン(「news zero」パートナー)
「ラグビーワールドカップでフランス・ボルドーに行った時のランチの写真です」
中島アナウンサー
「おいしそうですが、おいくらだったのでしょうか?」
廣瀬さん
「日本の感覚で6000円くらいかなと思いましたが51ユーロで、円に換算すると8000円を超えていて、『高っ!』と正直思ってしまいました。娘も、ちょっとしたパンでも計算機で(円換算で)計算して『高いからやめようかな』ということはありました」
中島アナウンサー
「そういう時に円安を実感しますよね。生活への影響も大きくなっています」
小栗泉・日本テレビ解説委員長
「このままだと家計の負担が1年間で10万1500円増えるという試算があります。みずほリサーチ&テクノロジーズの酒井才介主席エコノミストによると、今の水準で円安が続いた場合、夫婦2人と子ども1人の3人家族で前年度と比べてこれだけ増えます」
中島アナウンサー
「10万円以上となると、かなりの金額ですよね」
小栗委員長
「特に輸入食材の価格が上がっているため、パンやお菓子、飲料などあらゆる食品の値上げが続くのが大きな要因だといいます」
小栗委員長
「円安が続いている原因は、金利差にあります。例えば円とドルの場合、今日本は金利が低くアメリカは金利が高い状態なので、『ドルの方が円よりも利回りが良くて得をする』として、円を売ってドルが買われる円安が進んでいます」
「アメリカも日本も当面は金融政策を変更しない見通しであるとして、酒井さんは『年内は円安が続くだろう』と展望しています」
小栗委員長
「一方で酒井さんは、『来年は状況が変わる』とみています。というのも、酒井さんの見立てでは来年アメリカの景気が後退し、金利を下げるよう政策が転換されます。日本もどこかのタイミングで金融政策を修正して多少金利を上げるだろう、と推測します」
「そうなると日米の金利差が縮まり、緩やかに円高が進むとみています。そうすると、家計の負担が少し落ち着くことにつながるといいます」
中島アナウンサー
「少しでも早く落ち着いてほしいなと思います。廣瀬さんはお仕事でカフェも経営されていますが、円安の影響はありますか?」
廣瀬さん
「輸入食材が高いので、お客さんには申し訳ないですが、カフェでも値段を上げる、ボリュームを減らすなどしています。一方で発想を転換すると、国内の食材に注目するチャンスかなと思い、今いろいろと見ています」
中島アナウンサー
「スーパーでちょっと見てみるのもいいかもしれませんね」
(9月28日『news zero』より)