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企業トップが入社式で“今だからこそ”のメッセージ

2024年4月1日 20:00
企業トップが入社式で“今だからこそ”のメッセージ

4月1日は多くの企業で、新入社員の入社式が開催されました。

企業のトップから新入社員に送られた“今だからこそ”メッセージ。そこから見えてきたのは…

【最近話題になった出来事の企業トップは何を語る?】

■日本航空 鳥取三津子社長
「安全の大切さについて、私の思いと共にお伝えしたいと思います。コロナ禍を経て、今年こそは明るい年の始まりをと誰もが期待していたことと思います。元旦に能登半島地震、そして翌日には、この羽田空港でJAL516便の事故が発生し、大変心が痛む幕開けとなりました。JALグループのお仕事は、どの業務に関わっていましても必ず安全に繋がっております。そして、その先にいらっしゃるお客様の命、これにもつながっていることを決して忘れないでください」

■ダイハツ工業 井上雅宏社長
「まずは認証申請不正により、新たな門出をスタートされる皆さんとご家族に大変ご心配をおかけしております事を深くお詫び申し上げます。認証申請不正があった事を公表して以降、多くのお客様から落胆とお叱りのお言葉をいただきました。ダイハツは今、『働いて安心』『役割で仕事』『現場主義』を合言葉に、『ワンチーム』で笑顔あふれる会社を目指し、変わろうとしています。そのためには、皆さんの力が必要です。今日から私たちは仲間です。本音で話し、それに向かって一緒に頑張りましょう」

■森ビル 辻慎吾社長
「異なるコンセプトと特徴を備えた複数のヒルズを、ビジネスや文化、緑のネットワークでつなぎ、DXでつなぎ、エネルギーや物流などのインフラでもつないでいけば、間違いなく世界に類のない、強い磁力を持ったエリアになるはずだ。さらに、このエリアでは「六本木5丁目プロジェクト」や「虎ノ門3丁目プロジェクト」も推進している。これらが加われば、我々の戦略エリアはさらに凄いことになる。皆さんは本当に重要な時期に森ビルに入社する。若い世代にもたくさんの仕事が回ってくるし、都市づくりが好きな人にとってはこれ以上ないチャンスだ。共に挑戦し、共に成長し、共に未来を拓いていこう」

【日経平均株価が史上初の4万円を突破 金融業界のトップは?】

■大和証券グループ本社 荻野明彦社長
「皆さんの門出を祝うように、株式市場は大変活況になっています。私は入社して最初の半年間だけ株価が上がって、後は34年間、その高値を更新できない時期が続きました。いまの皆さんはバブルではない、企業価値をフェアに反映した株価形成がなされている環境の中での入社になります。企業が成長していく限り、株は理論的には上がり続けます。皆さんはこれから、何度も史上最高値を更新する場面を見ていくと思います。そんな中で、証券会社グループで、経済のダイナミズムを感じながら仕事ができることは大いなる幸せだと思います」

■三菱UFJ銀行 半沢淳一頭取
「国内では、企業活動の活発化や円安なども背景に、日経平均株価はバブル期の最高値を34年ぶりに更新し、4万円台に到達。先月には、日銀によるマイナス金利政策が約8年ぶりに解除され、金融政策の正常化、金利のある世界への一歩を踏み出したところです。こうした世の中の変化への対応は待ったなしであり、MUFGが大きな役割を果たす局面でもあります。時代の先頭に立って未来を切り拓くことができる、強い銀行を共に創っていきましょう」

【社会の変化に企業トップの考えは?】

■ソフトバンクグループ 孫正義会長兼社長
「おそらくこれからの5年間は、人類の歴史の中で最も重要な5年間になるのではないかと思っています。5年以内にAGI(Artificial General Intelligence)が、10年でASI(Artificial Super Intelligence)が来る。仮に5年、10年ずれたとしても、それは10万年、20万年の人類の歴史で考えれば誤差です。そういう世界が来た時に、自分たちは何をすべきか。われわれグループの皆さんは、人々を幸せにするために情報革命をやっているのだ、AGI、ASIの一部分をわれわれのグループが担ってやっていくのだ、という思いでやっていただきたいと思います。少なくとも日本では間違いなくトップグループになる。私は世界でそのトップグループの一社になろうと本気で思って毎日過ごしています」

*AGI・・・人間のような汎用的な知能を持つ人工知能。さまざまなタスクに対して人間と同様の知識や能力を持ち、独自の学習や問題解決ができる能力を持つ。*ASI・・・AGIがさらに進化したもので、人間の知能を超えたレベルの知能を持つ人工知能を指しており、あらゆるタスクや問題において人間よりも優れた能力を持つ。

■西武ホールディングス 後藤高志会長
「新型コロナウイルスにより大きな影響を受けた経済活動も着実に回復しており、『 でかける人を、ほほえむ人へ。』をグループビジョンのスローガンに掲げる西武グループの経営においても、おでかけされる方が増えるに伴い、着実に回復をしています。西武グループでは、グループビジョンの実践を後押しできるよう、「はたらく人を、ほほえむ人へ 。」というコンセプトのもと、誰もが働きやすい職場環境を引き続き整えていきます。新入社員の皆さんには、その実力を存分に発揮していただきたいです 」

■ローソン 竹増貞信社長
「私たちローソングループが目指す大きな目標は、リアルとテックの世界の双方で、なくてはならない生活のプラットフォーマーとなることです。人口減の中、小売業が立ち行かなくなっている地方も出てきています。それほど遠くない未来にコンビニと EC があれば社会の生活を支えていける時代が来ると思います。1万4000の店舗網を活用し 15 分で生活に必要な品々を提供できる、「Quickest E Commerce」を立ち上げたい。リアルの店舗が在庫拠点ともなり、エンタメも活用する。これを金融が支え、グローバルに展開し、「Global Real×Tech Convenience Lawson Group」へトランスフォームする。ローソングループ一丸となって、大切なパートナーである加盟店の皆さんとともに、アジアの「GAFAL」を目指すのです」