バレンタインデー 義理チョコが消える?
義理とわかっていても、もらうと思わず顔がほころんでしまうバレンタインデーの義理チョコ。日本ならではの文化として根付いていましたが、今年は異変が起きてます。
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20代「(今まで)義理チョコを渡していたのがお金が浮いたので、自分用に」
20代「会わないので、(義理チョコを)渡す機会がない」
次々と飛び出した「義理チョコやめる宣言」。
主な理由は、在宅勤務や、自分用チョコレートの台頭。
おまけに、今年のバレンタインデーは学校が休みの日曜日。
先月行われたアンケートによると今年、義理チョコを贈るという人は3割にとどまり、7割近くが「贈らない」と答えているのです。
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百貨店のバレンタイン特設コーナーでは、例年より客が3割ほど減少。しかし、売り上げが伸びている商品が。
日本橋高島屋 洋菓子売場担当・光松由貴さん「義理チョコが今年減っているというところでちょっと高めの4000~5000円の海外の高級感あるチョコレートを求める人が増えている」
人気は、海外の高級ブランド。
本場ベルギーのダイヤモンド形のチョコレートや、濃厚クリームがたっぷり入ったフランスのチョコレート。
光松由貴さん「価格帯が例年よりも1000円くらい上がっています」
高級志向の理由は?
3000円のチョコを購入「初めてこんなにいいのを買いました。本命です。勇気出して渡せればいい」
本命に一点集中したからだといいます。
この客単価の高さで、全体の売り上げは去年より増えているということです。
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一方、義理チョコの衰退にがっかりの声も。
20代「去年は…去年ももらってないですね義理チョコは」
20代「慣れたもんです、寂しいです」
そんな中、義理チョコの代名詞、あの「ブラックサンダー」のメーカーに動きが。
有楽製菓マーケティング部・加藤武史課長「至高の超生ブラックサンダーになります」
高級品を発売したのです。価格はブラックサンダーの100倍以上。北海道産生クリームや、シャンパンの香りをプラスした大人の味わいながら、あのザクッとした独特の食感はそのまま。
高級化の波に乗り、すでに3000個が売れています。
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一方、こちらのスーパーでは、義理チョコが売れない代わりに台頭してきた商品が。
信濃屋食品代田食品館・鈴木誠営業本部長「バレンタインも自宅で作る客が非常に今年は多くなっている」
ステイホームの影響で、「手作りチョコの材料」が軒並み売れているというのです。
はたして、手作りしたチョコは誰かに渡すのか。それとも自分で食べてしまうのか。
20代「逆にこの状況でもらえたらすごくうれしい」
20代「まぁでも本命もらえれば全然、俺はうれしいので。義理なんていらないです」
義理チョコに逆風が吹く中、新たなバレンタイン商戦が生まれています。