分科会が強調「サーキットブレーカー」とは
政府の分科会の尾身会長は5日の会見で、緊急事態宣言が延長される2週間でやるべきこととして「7つの提言」を示しました。その中でも、何度も出てきたのが「サーキットブレーカー」という言葉。どういう意味なのか、その背景にある問題意識とは――
■“予兆”あれば速やかに対策を
有働由美子キャスター
「政府の分科会の尾身会長が、この2週間でやるべきことを『7つの提言』として示しました。
▽サーキットブレーカー
▽リスクの高い場所の検査
▽変異株調査
▽見えにくいクラスターの探知
▽高齢者施設対策
▽医療・保健所体制
▽メッセージ発信
会見で尾身会長は『サーキットブレーカーの発動を』と繰り返しました」
サーキットブレーカーはもともと、電気の使用量が増えて出火する前にブレーカーが落ちて、出火を抑える仕組みのことです。
有働
「これになぞらえて、感染者が増えた時に、感染拡大を抑える仕組みが重要だとの見解を示したものです。感染拡大やリバウンドの“予兆”が見られた場合には、速やかに必要な対策を行うよう、国と自治体に求めました。その予兆とはどういうものでしょうか」
■「この状況を繰り返さない」
岩本乃蒼アナウンサー
「具体的には、例えば国が定める感染状況の『ステージ3』に入り、『ステージ4』の数値に近づき始めたら、ということです。新規感染者数やPCR検査の陽性率などの推移を見て判断するとしています。
有働
「尾身会長らはなぜ、今この提言をしたのでしょうか」
岩本
「尾身会長は、『国と自治体で強い一体感をもつことができなかったために、2回目の緊急事態宣言を回避できなかった。この状況を繰り返してはいけない』と考えているようです。だからこそ、予兆が見られたら恣意的なものに左右されずに対策を打つ、サーキットブレーカーをきちんと機能させるよう提言しました。
有働
「家のブレーカーなら発火する前に自動的に落ちますが、コロナはそうはいきません。今度こそ、しょーもない政治的な思惑ではなく、適切な判断をお願いします」
(3月5日『news zero』より)