東電社長ら黙とう「福島への責任全うする」
東日本大震災から10年を迎えた11日、福島第一原子力発電所の事故を起こした東京電力では小早川社長らが黙とうを捧げ、「福島への責任を全うする」と話しました。
小早川社長「福島の復興、福島の未来のために、それぞれの持ち場で全力尽くしていただきたい。10年を区切りとせず、決して事故を風化させることなく、福島への責任を全うしてまいりましょう」
東京電力の本社では10年前、地震が起きた時刻に、小早川社長らが黙とうと社員への訓示を行いました。震災後、東京電力では毎年3月11日に社長が福島第一原発を訪れていましたが、今年は新型コロナウイルスの感染対策として現地は訪れませんでした。
東電の福島復興本社からは、大倉代表が謝罪と訓示を述べました。
大倉代表「もとの信頼をそのまま取り戻せるとは思っておりません。ただ、迷わず、ひたむきに取り組むことによって、新しい信頼関係をつくることはできる」
福島第一原発では、廃炉に向けて今年から溶け落ちた燃料デブリの取り出しが始まる予定でしたが、1年ほど延期される見通しです。東京電力は、「福島の復興と廃炉の両立に全力で取り組む」としています。