政府 中国のステンレス課税をWTOに提訴
日本政府は中国が現在行っている日本製のステンレス製品に対する課税が協定違反であるとして、WTO(世界貿易機関)に提訴しました。
中国向けに輸出している自動車などの素材として利用されるステンレス製品を巡っては、中国側が、日本やインドネシアなどからの輸入が急増したことで国内産業が損害を受けているとして2019年から高い関税を課してきました。
経済産業省によると、この課税による日本の売り上げの損害は、年間でおよそ56億円にのぼるとしています。これに対して日本側は、中国への輸出が急増した事実はなく、また、日本の輸出品は高価品が多いため中国製品と競合しないとして、WTOに提訴しました。
今後はWTOの規定に従って中国側と二国間協議を行い、協議で解決できない場合には、小委員会での審査に進むことになります。