東電株主総会…社長 一連の不祥事を謝罪
東京電力の株主総会が、29日、都内で開かれ、小早川社長は柏崎刈羽原発の問題など一連の不祥事について謝罪しました。
29日行われた東京電力の株主総会は、コロナ対策として初めてオンラインでも参加できるようになり、会場に出席した株主は、震災以降、最も少ない269人となりました。
東京電力の小早川社長は総会で、柏崎刈羽原発でテロ対策に不備があったなどの不祥事について謝罪し、「経営層が先頭に立ち、発電所を立て直す」と述べました。これについて、株主からは「東電のコーポレートガバナンス=企業統治は地に落ちた」など、厳しい意見が上がりました。
一方、福島第一原発で溜まり続ける「処理水」を、2年後をめどに海洋放出することをめぐって、株主からは地元漁業者の理解が得られないのではないか、と疑問視する声が上がりました。東京電力側は「理解が得られるよう努力する」との答えにとどまりました。
また、総会では、経済同友会代表幹事を務めた小林喜光氏を会長に選任する案が可決され、その後の取締役会で正式に決定しました。今後は一連の事案に対する信頼回復や抜本的な経営改革が求められています。