お酒値上げ…駆け込み“ラストチャンス” ケース買い続々 缶ビールに酎ハイ
ビール大手4社が10月、14年ぶりに缶ビールを値上げする予定です。缶チューハイや日本酒なども、値上げされる予定です。「今がラストチャンス」とばかりに、お酒の駆け込み需要もピークを迎えています。こうした中、お酒を飲まない人を取り込む動きも広がりを見せています。
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10月は、食品の値上げがピークを迎えます。帝国データバンクによると、今年最多となる6500品目以上の食品が値上げされる予定です。「今がラストチャンス」とばかりに、お酒の駆け込み需要もピークを迎えています。
原材料の高騰などを理由に、大手4社が14年ぶりに缶ビールを値上げへ。他にも、缶チューハイや日本酒などが軒並み値上げとなります。
MEGAドン・キホーテ大森山王店 酒担当 奈須田兼一さん
「仕入れは4倍から5倍に増えているけど、仕入れ的にはまだまだ足りない。多い方ですと、10ケース、20ケースまとめて買っていく方もいます」
「それはさすがに」と思っていたら、取材中にも、大量ケース買いをする人が…。
買い物客
「(ビールの値段が)結構上がるんで。4ケースくらい(買います)」
しかも――
買い物客
「これで4ケースで、まだ他も買いに行きますので……。(値上げは)痛いですね。毎日飲むものですからね」
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お酒の値上げは、コロナ禍で定着した「家飲み需要」を直撃しました。
20代
「お酒の原液を買って、割って飲むことが増えました。ウイスキーと家でソーダを買って、割って飲んだ方がコスパいいなと思ってます」
飲み方を工夫する人がいる一方、シチュエーションによりお酒の種類を変えるという人もいました。
20代
「外だと、ビールとかチューハイを飲みます。(家で)一人で飲む時は、ノンアルとかを飲みます。状況に合わせて、飲む量とか、飲む種類を変えています」
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今年オープンした「スマドリバー渋谷」が力を入れているのが、その日の気分や体調に合わせて、アルコール分"0%"、"0.5%"、"3%"の中から選べるドリンクです。
100種類以上ある組み合わせの中から、アルコール分"0%"のジントニックを飲んでみると、ノンアルコールながら、お酒の雰囲気が味わえるものに…。それも、そのはず、店が大事にしているコンセプトは、お酒を飲める人と、飲めない人が一緒に楽しめる空間です。
スマドリブランドマネジャー 加藤寛康さん
「お酒を飲めない方の声に寄り添って、"見た目にも楽しい""味も楽しい"という楽しみ方をしていただいています」
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さらに、ノンアルコール飲料だけで勝負に出るお店もあります。バーなのに、朝8時から開店しているバー「はじけました」です。(来月からは11時オープン)
コロナ禍の時短要請で、夜の営業が思うようにできない中、「ノンアルコール飲料なら、日中も販売できる」と考え、飲食店の休業などで行き場を失ったフルーツを積極的に活用しています。バーテンダーが作る本格的な味にハマる人も増えているということです。
そのコロナ禍も落ち着きつつありますが、「ノンアルコール飲料の需要はまだまだ伸びる」と期待しているということです。
はじけました 髙橋隆弘代表
「最近はお酒の値上げもあったり、街中(のお店)でも、ノンアルコールを飲む方が増えているんだなと」