締め切り迫る「ふるさと納税」今年の人気は
締め切りが12月に迫るふるさと納税。今年は返礼品にどんな変化が起きているのでしょうか。
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都内にあるイタリア料理のレストラン「三重テラス」。松阪牛をグリルしたメニューや、三重県産のアオサを練り込んだショートパスタを提供しています。実はこれらは、三重県松阪市のふるさと納税の返礼品で食べられる限定メニューです。三重県や松阪市の食材を多く使っているといいます。(松阪市特別イタリアンコース×2名分 寄付金額 5万円・10万円)
三重テラス 和泉澤明浩マネジャー
「この返礼品をお選びいただいて、東京にいながら三重の味を堪能していただけるということで、ニーズは高まってきていると思います。」
年末が近づくにつれて、こうした返礼品を求め、駆け込みの寄付が増える、ふるさと納税。
さとふる・経営戦略室広報グループ 井田尚江さん
「ふるさと納税の一番寄付が増える時期が年末。ほかの月より、かなり寄付が増える」
では、今年の返礼品にはどんな特徴があるのでしょうか?
さとふる・経営戦略室広報グループ 井田尚江さん
「『応援』や『支援』というものが名称についた、お礼品の登録数が増えている傾向にございまして」
コロナ禍で行き場所を失い、余ってしまった食材などが増えているといいます。
また、地域の人と交流しながら名産品などを受けとれる返礼品もあります。
壱岐イルカパーク&リゾート 井上美咲さん
「きょうは、こちらで江戸時代から400年毎日続いているという勝本朝市でお買い物をしていきたいと思います」
長崎県壱岐市の離島では、オンラインで朝市に参加するツアーが返礼品になっています。壱岐市では、コロナの影響で観光客が減少。余った食材などを首都圏に配送していたといいます。
壱岐イルカパーク&リゾート 井上美咲さん
「ご利用いただいたお客さまに、買い物しながらとか、地元の人と触れ合いながらのツアーをできませんかと言ってくださった方がいまして」
朝市のツアーだけでなく、イルカとのふれあいも行っているということです。
また、ふるさと納税の返礼品は、この時期ならではのお歳暮にも。「のし付」のものが人気だといいます。さらに、おせちも登場しています。
さとふる・経営戦略室広報グループ 井田尚江さん
「おせち料理のお礼品の登録であったりとか、おせち料理への寄付というのが、すごく増えているように見受けられます」
「さとふる」によりますと、今年8月から10月の「おせち」の登録数は1.9倍に増加。また、「おせち」を希望する寄付件数も1.2倍に増加しているといいます。
千葉県銚子市では、去年、好評だったというおせちをさらに進化させました。
銚子市観光協会・DMO事業部 高倉宏幸常務理事
「より銚子らしいものを、その中に盛り込もうということで、新たに今回(地元の海産物を)5品目増やさせてもらって」
去年も品目に入っていた伊勢エビに加え、今年は新たに、地元では「つりきんめ」として有名なキンメダイも加えました。品目を豪華にしたこともあって、去年に比べ、寄付金額が1万円以上アップしたといいます。それでも、返礼品として年々高まるおせち人気に期待を寄せていました。
銚子市観光協会・DMO事業部 高倉宏幸常務理事
「銚子にどんどんお客さんが来てくれれば、そういったきっかけになれば」