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物価高で増える“輸入食材” 様々な国から新食材が…輸入解禁されたばかりの果物も

2025年3月5日 21:25
物価高で増える“輸入食材” 様々な国から新食材が…輸入解禁されたばかりの果物も

食品の価格高騰が続いています。そんな状況の中で、増え続けているのが“輸入食材”。中でも果物が増えているんです。

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都内の飲食店で“人気メニュー”のステーキ。立ち上る湯気と奏でられる音が食欲を刺激します。そして、主役の魅力を引き立たせるのが付け合わせの“野菜”。ステーキにもハンバーグにも、彩りを添える欠かせない存在ですが…

ハックルベリィスタッフ 鈴木温人さん
「今ほとんどの食材が高騰していて」

“物価高”の波を受けて、この店ではタマネギの産地を変更。国産品から輸入品を使うことにしたといいます。

ハックルベリィスタッフ 鈴木温人さん
「調理工程も全く変わらず品質的にも問題なかったので、安心して使用できています」

輸入品に切り替えたことで、仕入れ値は2割ほど抑えられたということです。

ハックルベリィスタッフ 鈴木温人さん
「できれば国産を使用したいのが、私たちの考え。物価高騰で考えなきゃいけない場合には、輸入物に頼っていかざるを得ないかなと」

物価高などの背景もあってか、近年、日本の“食品輸入”は増加中。農林水産省によると、日本の食品輸入額は3年連続で10兆円超え。

天候不順などによる品薄が目立った野菜は顕著で、例えば、都内の青果店で一時“1000円超え”となったキャベツ。去年の輸入額は12億円超えで、前の年の約2.5倍です。この冬、「高い」と言われ続けた鍋野菜、白菜も約2.6倍と輸入額が膨らんでいます。

また、輸入商社の倉庫を訪れると、トルコ産の柑橘がずらり。輸入量は去年の2倍ほど。国産ミカンが不作でトルコ産がその穴を埋めているということです。

街でも…

主婦(70代)
「新鮮な青物野菜とかでも、外国物入ってきてて、冷凍もすごく外国物入ってくる」

主婦(50代)
「葉物、キャベツもこの間、海外の物をみた」

聞こえた輸入品の目撃情報。京都のスーパーでは1月、1玉税別198円の「中国産キャベツ」の情報もありました。

学生(20代)
「1人暮らしとかしていると、安い方がありがたい」

主婦(50代)
「お値段にはひかれます。買おうかなという気にはなります」

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物価高の今、国産品とともに“日本の食”の屋台骨の1つとなっている「輸入食材」。果物の輸入品といえば、おなじみの物も多いですが…知られざる“新参者”も増えています。

カスミ販売本部 酒井慎太郎担当マネジャー
「4月5月に旬を迎える輸入ブドウ。産地はオーストラリア産」

都内のスーパーで見つけた、緑のブドウが、実は“新参者”。オーストラリア産の「アイボリー」。去年、輸入制限が緩和され、日本へ入ってくることができた品種だというのです。パリッとした食感で甘みがあってジューシーだということです。

“不足”を支えるだけでなく、未知の味とも出会える輸入食材。

カスミ販売本部 酒井慎太郎担当マネジャー
「海外の産地と日本の産地を使い分けながら品ぞろえすることで、1人でも多くのお客さまに商品をお届けできる」

“食品輸入10兆円時代”。「輸入食材」が食卓を支える1つになっています。

最終更新日:2025年3月5日 22:58