組み立て式の「紙」カミソリ、カトラリー有料化…進む企業の脱プラ
4月1日からプラスチックごみ削減を目的とした新しい法律が施行されました。様々な場面で脱プラスチックの動きが加速しています。プラスチックが当たり前だった商品や、無料でもらえたアイテムにも変化が訪れています。
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■使い捨てだからこそ環境に優しい素材へ
貝印は、脱プラスチックをコンセプトに開発した「紙カミソリ」の先行発売を、3月22日から全国のローソンで開始しました。
刃とヘッドは金属製ですが、それ以外の部分は紙でできたこのカミソリ。旅行や出張で持ち運びしやすい、薄さわずか5ミリほどのパッケージに収まっていて、使う時には折り紙のように組み立てます。組み立て方もとてもシンプル。紙の部分は耐水性の高い紙が使われており、1回の使用に耐える耐水性を備えています。
企画当初は、使い捨ての「1DAYカミソリ」というコンセプトでしたが、使い捨てであればエコな製品にしようと、紙ハンドルを採用。従来品に比べ、約98%もプラスチック部分を削減しました。
去年4月に公式オンラインショップでカラフルなセットをテスト販売した際は、3日で完売するほどの大反響。ことし9月以降は宿泊施設での取り扱いも予定しているということです。
■テイクアウト用スプーンなど有料化へ
王将フードサービスは餃子の王将の全店舗で、テイクアウトのバイオマススプーンやプラスチックレンゲを4月1日から有料化しました。
1本5円で販売します。(デリバリーでは1本10円)店内飲食では、ストローは紙ストローに、使い捨てミニスプーンは金属製に切り替えました。
プラスチックごみの削減を目的とした「プラスチック資源循環促進法」に基づいた対応で、今までに比べて30%~40%のプラスチック削減になるということです。
また、リンガーハットでも、「リンガーハット」や「濵かつ」の全店にて、4月1日からテイクアウトで提供するスプーンをバイオマス素材配合の物に変更しています。
4月から始まった「プラスチック資源循環促進法」では、無償提供されている使い捨てスプーンやストローなど12品目について、有料化することや、受け取る意思の確認、環境に優しい素材への切り替えを行うよう事業者に求めています。
環境負荷を抑えることにつながる各企業のエコな取り組み。法律の施行で今後も加速していきそうです。