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「出産育児一時金」引き上げ時 75歳以上の医療保険料は年間平均1390円増との試算

2022年12月9日 16:03

出産育児一時金を引き上げる場合、75歳以上の医療保険料が年間で平均1390円増えるとの試算が示されました。

政府は、原則42万円の「出産育児一時金」を来年度から50万円程度に引き上げる方向で調整中です。

出産育児一時金は、主に現役世代の保険料でまかなわれていますが、現役世代の負担増が深刻な上、子育てを全世代で支えるとして、厚生労働省は、2024年度から出産育児一時金全体の7%分を75歳以上の人に担ってもらう案を示しました。その場合、一時金を50万円にすると、後期高齢者医療の保険料は、年間で平均1390円増えるとなっています。

なお、負担増になるのは後期高齢者医療制度加入者のおよそ4割で、およそ6割を占める年収153万円以下の人には負担増を求めない仕組みです。

今回の医療制度改正では、出産育児一時金への対応以外に、75歳以上の人のうち、所得が高い人には、より多く保険料の負担を求める方針です。たとえば75歳以上で年収200万円の人では出産育児一時金の分もあわせて年間3900円の負担増、年収400万円の人では年間1万4200円の負担増との試算が示されました。そして、年収およそ1000万円以上の人では、保険料の上限を現在の年間66万円から80万円に引き上げる方針も示されています。

政府は、来週にも詳細をとりまとめる見込みです。