保育・教育の現場に新たな選択肢「ジェンダーニュートラル」な無料イラスト公開
性教育向けの無料イラストを提供する「性教育いらすと」のWEBサイトに、新たなイラストが追加されました。100点以上の新たなイラストは、子どもたちが遊んだり給食を食べたりしているものです。
最大の特徴は、子どもたちが性別を限定しない「ジェンダーニュートラル」に描かれていること。子どもたちの髪は耳にかかる程度で、黄色、緑、赤などいくつかの色を組み合わせた服装となっています。髪型や服装から「男の子」か「女の子」かではなく、「ひとりの子ども」として受けとめられるよう工夫されているのです。
このイラストは、保育士資格を持つ性的マイノリティーの当事者らが企画し、制作したものです。
企画者のひとりで保育士のまーさんは、男女の別を示さなくてもよいさまざまな場面や掲示物などで使えるイラスト素材が無いことに悩んでいました。
厚生労働省が示している「保育所保育指針」では「子どもの性差や個人差にも留意しつつ、性別などによる固定的な意識を植え付けることがないようにすること」が求められています。
「スカートをはいた女の子」や「青い服を着た男の子」といったイラストもあっていい。さらに新たな選択肢として、「男の子らしさ」「女の子らしさ」や「役割」を押しつけない、「ジェンダーニュートラル」なイラストがあったらいいなという思いが、今回の作成につながりました。
無料公開した「ジェンダーニュートラル」なイラストが保育や教育の現場で活用されることで、「男らしさ女らしさを持っている子ももちろんいいし、『自分らしくいたい子』ももちろんいいんだよ」と伝えたいということです。