日本製鉄によるアメリカの鉄鋼大手USスチールの買収をめぐり、日本製鉄は買収に反対している全米鉄鋼労働組合（USW）が先週発表した声明に反論する書簡を公開しました。

書簡は日本製鉄の森高弘副会長からUSスチールの労働組合所属の従業員に宛てたもので、買収後も高炉の操業を維持すること、工場の閉鎖や海外移転は行わないこと、従業員の雇用を守ることなどを、あらためて説明する内容となっています。

また、日本からアメリカに製品を持ち込むことが目的ではなく、アメリカの国家安全保障や通商を脅かすものではないことを強調しています。

書簡を公開した理由について日本製鉄は、14日にUSWのマッコール会長がUSスチールの従業員向けに出した声明が事実と異なっていて、あらためて買収の目的などを従業員に正しく伝えるためとしています。

また書簡では、11日に日本製鉄側からマッコール会長に面会を申し入れたものの、返答がないことも明らかにしました。