淡路島に「貸別荘」増加…“密避ける”宿泊施設が人気 異業種も参入の理由とは?
コロナ禍が続き、密を避けられる宿泊施設が人気となっています。千葉県富津市には、関東最大級のグランピング施設がオープンしました。また、兵庫・淡路島では貸別荘などの簡易宿泊所が増加しています。異業種からの参入も相次いでいるということですが、その理由とは?
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今月1日にオープンした千葉県富津市のグランピング施設「グランドーム千葉富津」では、専用のプールがついたヴィラタイプの建物や、ドーム型のテントなど関東最大級の20棟の宿泊施設が設置されています。8月中はほぼ満室で、9月も土日はすでに埋まっているということです。
千葉・我孫子市から来た人
「(子供が)小さいので、あんまり長距離は難しいかなと思って、結果、県内になった。子供たちも、おうち以上に過ごしやすそうな感じで。昨日はゆっくり寝られました」
コロナ禍の今、密を避けられるレジャーとして人気となっているグランピング。船井総合研究所によると、今年は全国で200以上の施設が開業する見込みとなっています。
グランピング施設が急拡大した理由は、他にもあります。
マリントピアリゾート 俵谷大記さん
「(ホテルなど)他の建物を建てるよりは、格段に工期は短くおさめることができるので、早く開業ができるメリットがあります」
このグランピング施設全体は、半年ほどで完成しました。また、ホテルなどと比べ、ドーム型のテントなどは建設費が安価に抑えられるため、開業しやすいということです。
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一方、10日、兵庫県の淡路島にオープンしたのが、すべての部屋から海が一望できる貸別荘「そらヴィラ海テラス南あわじ」です。
リバイト 坂本貴志代表取締役
「ここがテラスです。ジャグジーとソファで、淡路島でも沖縄・ハワイとかの感覚を味わっていただける」
この貸別荘は島の西側にあるため、部屋から美しい夕日が眺められます。運営しているのは、大阪にあるリフォーム工事などを行う会社です。当初は自社の保養所をつくる予定でした。しかし――
リバイト 坂本貴志代表取締役
「この景色がすごく良すぎて、いろんな人にこの景色を堪能していただきたいと。(貸別荘は)全く畑違いのことなんですが、一度トライしてみようと」
兵庫県によると、淡路島では貸別荘などの簡易宿泊所が、この5年で2倍になりました。また、異業種からの参入も増えています。
県の担当者は、2017年の旅館業法の改正でフロントに人がいなくても営業できるようになったことや、コロナ禍で貸し切りの宿泊需要が高まったことなど、様々な要因が重なったためとみています。
「そらヴィラ海テラス南あわじ」でも、受付を無人にして、オンライン化しました。非接触で部屋に出入りできるスタイルをとっています。
大阪から宿泊に来た親子連れは「コロナ禍なので、あまり人と接しない所を選んだ。ホテルだと、どうしてもフロントとか人が集まる所が多いかなと」と話しました。
この貸別荘には15棟ありますが、今月20日すぎまで、ほぼ満室だということです。