日産・内田社長 再建からのEV開発「スタートラインに」
カーボンニュートラルを目指して、電気自動車の開発競争が激化する自動車業界。日産自動車の内田誠社長が日本テレビの単独インタビューに答えました。社長就任からおよそ2年半、「ようやくスタートラインに立った」と語る内田社長の思いとは?
――作業着姿であらわれたのは、日産自動車の内田社長です。
日産自動車・内田誠社長「会社では執務室とかほとんど、これ(作業着)を着ているんです。『やるぞ!』って感じになるんです。これ(作業着)を着ている人は『がんばるぞ!おー!』ってやるので」
――この日、次世代のバッテリーとして注目される「全固体電池」の開発現場を視察した内田社長。
内田誠社長「今日現場に来ても従業員一人一人が生き生きとしながら、今やっていることは、日産の将来の価値につながるというのを意識して、現場で日産の新たな価値を作ってもらってるんだなというのを、今日いろんな従業員と話をして私も体感できました」
――開発している「全固体電池」は、電気自動車開発の要ともいわれています。従来の電池より劣化が遅いために寿命が長く、また短時間で充電することができます。
――カーボンニュートラル(=脱炭素社会)の実現を掲げ、世界で各社が電気自動車開発を進めています。その中でも日産は2010年より電気自動車を販売してきたアドバンテージがあると語ります。
内田誠社長「我々今まで販売してきた60万台以上の電気自動車においても、通常の使い方によっての電池からの火災事故は1件もない 。安心・信頼性のあるバッテリーを、いかにお客様に提供できるかということはこの全固体電池を通してもやっていきたい」
――また、カーボンニュートラル実現には、産業界と国が一体になって向き合う必要があると強調します。
内田誠社長「カーボンニュートラルはライフサイクルアセスメントで『作るところから使うところまで』全てを見て、いかに脱炭素に向けて動けるかというのが重要。例えば自動車産業だけでなくていろんな産業と一緒になって、国も入って論議を重ねていくような話だと思ってます」
――最後に。当時日産が経営不振に陥る中で、社長に就任したときからこれまでを振り返り。
「私自身の今まで振り返ってみると、本当に従業員に助けられたと思ってます。従業員の力があって今ようやく事業的にはスタートラインに立った。 これからさらに日産の価値を世界に対して示していきたい」