来年の手帳は? 推し活手帳・在宅向け手帳が人気 デジタル化進むも…進化したアナログ手帳も
師走を迎え、都内の雑貨店には「新年度の手帳」がズラリと並んでいました。売れ筋は“推し活手帳”や、在宅勤務に便利な横に細長い手帳です。一方、手帳もデジタル化が進む中、現役大学生が考案した“進化したアナログ手帳“が注目されています。
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師走を迎え、そろそろ買い換えを意識するのが、来年向けの手帳です。東京の雑貨店「銀座ロフト」には、約2700種類もの新年度の手帳が並んでいました。売り上げは2021年と比べ、2割増加したといいます。
お客さん
「シールとかスタンプで、デコレーションして」
店の売れ筋は“推し活手帳”だといいます。「推し活ライフ手帳」はカレンダーだけではなく、好きなアイドルなど「推し」が出演するイベント日の記録をできる欄があり、ライブの席番号や、着ていく予定の推しのメンバーカラーの服などイラストも書き込めます。
コロナ禍で売れ筋になったのは、横に細長い手帳「isshoni.ノートブックデスクウィークリー」です。在宅勤務で、自宅の机だとスペースが狭く、パソコン周辺に手帳を置きづらいという場合でも、この手帳は細長いため、パソコンの前に手帳がぴったりと収まりやすいといいます。
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街の人は、手帳を持っているのでしょうか。
手帳持つ派(40代)
「忘れちゃうから、記憶に残したいっていうのと。私は書かないと、スケジュールが組めない派なので」
ネットを使いこなす若い「Z世代」を中心に手帳もデジタル化し、「持っていない」という声もありました。
手帳持たない派(20代)
「バッグがちっちゃくなったから、(手帳)入らなくて」
「スマホのカレンダー(手帳)にしました」
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こうした中、長い歴史に幕を閉じる決断をした手帳がありました。
大分県統計調査課 河野恭子主任
「昨今のデジタル化の流れもありまして、今回で発行終了になります」
大分県が70年ほど前から発行している「大分県民手帳」です。“おんせん県”というだけあって、「県内の温泉マップ」や「各温泉の成分」などが掲載されています。県民以外も購入可能です。
しかし、発行部数が年々減少したため、来年分が最後の発行になります。
大分県統計調査課 河野恭子主任
「最後の手帳だからこそ、みなさまに愛していただけるものを作ろうと」
それぞれ月ごとに大分県にまつわる歴史が、写真とともに紹介されています。
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手帳のあり方が変わる中、現役の大学生が、進化したアナログ手帳「3STEP日記」を考案しました。中身は日付が空欄で、3行の欄もあります。
この手帳の使い方は、一番下の欄には「その日、何をしたか」を記入します。2段目には「その時、気づいたこと」。そして最後に「それをこの先、どう行動につなげるか」を書き込むものです。
「伊藤手帳」伊藤亮仁・代表取締役社長
「アナログで、自分を見つめ直す習慣をつけてほしい」
日々のスケジュール管理ではなく、書くことで目標達成につなげてほしいという思いが手帳に込められていました。