日銀「金利操作」修正決定 日銀・植田総裁「米国の金利上昇が大幅で…」
日本銀行は30日から2日間にわたり、金融政策を決める会合を開き、長期金利が現在上限としている1%を超えることを容認する修正を行いました。円安と長期金利上昇を受けた決定です。
日本銀行・植田和男総裁
「米国の金利上昇が非常に大幅で、それが我が国の金利にも及んできたことも今回の背景にある」
日銀は31日の決定会合で、日銀が行っている長期金利1%を「上限」とする金利の操作について、1%を上限の「めど」とすることに修正しました。
背景にはアメリカの影響で想定以上に長期金利が上昇し、日銀が無制限に国債を買い入れて1%に抑えることが難しくなったことがあります。
日銀は、1%を超えることも容認しますが、植田総裁は会見で、「1%を大幅に超えることは想定していない」との見解を示しました。
長期金利が上昇すれば日米の金利差の縮小から円安が是正されるとの見方もありますが固定型の住宅ローンや企業の借り入れの金利などが上昇する可能性もあります。
一方植田総裁は「来年の春労使交渉は重要なポイントとなる」と述べ目標達成の見通しが立つまでは金融緩和を継続する姿勢を示しました。