食品2900品目以上、電気・ガスも…10月は値上げ続々 「最低賃金」引き上げ「児童手当」拡充も…
10月、ソーセージやチョコレートなど2900品目以上の食品が値上げとなります。他にも電気・ガス料金などが値上がりします。一方で、10月1日以降、都道府県ごとに最低賃金が順次、引き上げられます。私たちの生活はどのように変わるのでしょうか。
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1日夜、私たちが取材したのは、熱々の手作りソーセージや、ガパオが売りのタイ料理店です。加工肉や野菜、調味料などの仕入れ値が上がったため、今月、5年ぶりにメニューの値上げをすることに決めたといいます。
タイ料理店 オーナー
「Aセット(1100円)が1500円くらいになって、Bセット(1600円)が2000円くらいに値上がりするかなと…」「お客様が来やすい値段で提供したいけど、そうはいかなくなってしまうのが現状なので、こちらとしてもけっこう痛い」
そんな飲食店を今後、さらに悩ませることになりそうなのが、ことし最大の値上げラッシュです。
帝国データバンクによると、今月値上げが予定されている食品は2911品目。物流費や原油価格高騰などの影響で、特にハムやソーセージ、飲料などの値上げが多いといいます。
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1日、神奈川県のスーパーマーケットで行われていたのは、値札の張り替え作業です。199円で販売していた1.5リットルのコカ・コーラが、60円値上げの259円に。さらに水やチョコレートなど、値上げする商品は約300点にのぼるといいます。
買い物客
「いろいろな物が値上がりして、家計に厳しいなと」
買い物客
「なるべく安いときに買って、冷凍して(工夫している)。本当はもうちょっと買いたい」
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“値上げの波”は、都内の洋菓子店でも…。
ミニマルビーントゥバーチョコレート 代表取締役
「この10月が限界。本当に心苦しいなと」
全ての商品にカカオ豆を使用している、こちらの店では、アフリカのガーナなどから直接仕入れているといいますが、猛暑や干ばつで不作のため、仕入れ値は去年と比べて、約2.5倍に。そのため、10月1日からほぼ全ての商品の値上げに踏み切ったといいます。ガトーショコラは500円アップの4490円に。板チョコやクッキーもそれぞれ値上げしました。
ミニマルビーントゥバーチョコレート 代表取締役
「正直、この値上げでも、吸収できているか、というとできていない。できれば(カカオ豆が)もうちょっと適正な価格まで戻ってほしい」
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他にも10月から値上がりするのが電気・ガス料金。政府の補助金縮小により、大手電力会社全てで320円から400円程度、値上がり。また、日本郵便は郵便料金を約30%値上げします。
“値上げラッシュ”が続くいま、必要なのが「賃上げ」です。10月1日以降、都道府県ごとに最低賃金が順次、引き上げられます。
50円時給アップ アルバイト(20代)
「50円上がるって」「物価とかも上がってるから(最低賃金)上がってくれなきゃ困る」「でもありがたい」
都道府県別で最低賃金が最も高いのは、東京都の1163円で、最低は秋田県の951円。全国平均は1055円と、去年より51円引き上げられ、引き上げ額は過去最大となっています。
また、10月分から「児童手当」も拡充されます。所得制限を撤廃するほか、支給対象を「高校生まで」に拡大。また、第3子以降の支給額を現在の月1万5000円から3万円に増額します。(※12月に支給)
6歳の子どもを育てる母親(40代)
「うれしいです。期待しています。子育てに優しい世の中になってほしい。いいことだと思う」
ただ、こんな声も…
2人の子どもを育てる母親(30代)
「支給が増えても(子ども)2人で手いっぱい。もう1人は考えられない」
(10月1日放送『news zero』より)