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【ミートショック】アメリカ産牛肉が高い ステーキ店は悲鳴 売り場から消えたスーパーも 松屋は16日から牛めしなど値上げ 福岡

2024年7月16日 20:06
【ミートショック】アメリカ産牛肉が高い ステーキ店は悲鳴 売り場から消えたスーパーも 松屋は16日から牛めしなど値上げ 福岡
福岡でも「ミートショック」

「ミートショック」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。干ばつや円安などの影響で外国産の牛肉の価格が上がることを、いわゆる「ミートショック」現象といいますが、福岡でもアメリカ産牛肉の価格上昇が止まらず、売り場から消えたスーパーもありました。

福岡市中央区のステーキ店「肉が一番」。人気メニューはアメリカ産のステーキです。しかし今、頭を悩ませているのが、アメリカ産輸入牛肉の価格高騰です。

■肉が一番 高砂店・香月麻那 さん
「頻繁に今、上がっているので、耐えきれなくて値上げする度に『また上がったの?』と言われるので、すごく厳しいです。」

この店ではアメリカ産牛肉の仕入れ値が3年前は1キロあたり1500円でしたが、現在は2800円とおよそ2倍になっているといいます。

■香月さん
「こちらがアメリカ産のお肉です。」

■元木寛人フィールドキャスター
「こちらが、お店で提供しているステーキ。」

牛肉だけでなく、調味料や光熱費、人件費など、ほかの経費も上がるなかで、価格にどこまで反映させるか決めかねています。

■香月さん
「これ以上、価格が上がったら本当に厳しいので、どこで吸収していいか分からない。どうしようかという不安でいっぱいです。」

農畜産業振興機構の調査によりますと、アメリカ産牛バラ肉の卸売価格は2023年5月、1キロあたり877円でしたが、2024年5月には1436円と、この1年でおよそ1.6倍になっています。

世界的な干ばつの影響で生産量が減少したことに加え、円安が重なったことが原因で、価格が上がるいわゆる「ミートショック」現象が起こっているのです。

■香月さん
「アメリカ産がもともとは7、8割ほどあったのですが、今は逆転して国産が7、8割になっています。」

アメリカ産ステーキ肉の7月の仕入れ値は、国産和牛ロースを逆転したといいます。

福岡市東区のスーパーを訪れると「ミートショック」の影響がすでに出ていました。

■中村安里フィールドキャスター
「スーパーの精肉コーナーです。牛肉を見るとすべて国産で、アメリカ産は一つもありません。」

もともと「安さ」が売りのアメリカ産牛肉でしたが、ことしに入り、仕入れ値が2、3割上がったことから、スーパーでの取り扱いを一時的にやめているということです。

■エムズ美和台店・久松浩一店長
「牛肉自体の売り場としては、こちらからここまで。アメリカ産がなくなった分は、加工品で何とか売り場を作っています。」

今や国産と変わらない価格になっているアメリカ産牛肉。仕入れを再開する時期は見通せていません。

■久松店長
「鶏・豚に比べて単価が高いので、その分、売れる商品がないということで少し売り上げは落ちます。」

「ミートショック」の影響は、安さが魅力のチェーン店にも広がっていました。

■中村フィールドキャスター
「こちらに張り紙があります。16日の午後3時から一部、値段が上がるということです。」

松屋では、先ほど午後3時に価格を改定しました。400円の牛めしの並盛りを30円値上げするのをはじめ、牛焼肉定食やカルビ焼肉定食などは50円の値上げとなりました。

松屋では主にアメリカとカナダ産の牛肉を使用していて、円安の影響で仕入れ値が高騰したため値上げに踏み切ったということです。

■訪れた人
「きょうのお昼、遅めだったので、15時からって知らなくてもったいなかったなって。」
「30円だったら変わらないです。しょうがないんじゃないですかね。お店も困るでしょうし。」

先の見通せないミートショック。食卓などへのさらなる打撃が懸念されます。

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