山交バス 路線バスの運賃を16年ぶりに改定 初乗り運賃は30円値上がり
山交バスは1日から路線バスの運賃を16年ぶりに改定しました。利用客の減少や輸送コストの上昇などに伴うもので、初乗り運賃は30円値上がりしました。
山交バスは高速バスを除いたすべての路線バスで運賃を改定しました。
改定によって平均でこれまでに比べおよそ1割値上がりし、初乗り運賃は190円から220円に、山形駅前から県庁前までの運賃は270円から300円に上がりました。
利用者「ほぼ毎日利用している。定期代も3か月で6000円かかる。しょうがないと言えばしょうがないかもしれないが少し考えてほしい」
利用者「30円上がった。ちょっと高いなと思って。でも交通の足なのでちょっと節約する」
利用者「(バスの料金がきょうから値上げしたのを知っている?)ちょっと分からない。こないだは290円だったと思っていたんだけど、あれ高くなったなと思った。みんな上がっているからしょうがないんじゃない」
山交バスの運賃が改定されるのは、2008年12月以来、およそ16年ぶりです。
山交バス 後藤利樹 取締役営業部長「コロナウイルスの流行で行動様式の変化があったことや昨今の物価高騰の影響や不足する乗務員の待遇改善に対応するために運賃改定をさせてもらった」
路線バスの利用者数は、新型コロナで一時落ち込んだ影響で、今後の大幅な増加は見込めないと予想しています。
また、運賃改定の背景には、バスの運転手の労働時間に関する国の基準の改正もあるといいます。1日からは運転できる時間が2日間の平均で1日当たり9時間以内に制限されます。そのため、運行により多くの人材が必要となる一方、運転手の数は減少傾向にあり、賃金を含めた待遇の改善が業界全体の課題となっているといいます。
山交バス 後藤利樹 取締役営業部長「運賃改定でお客様には負担をおかけすることになるが、既存の路線の維持のため、ご理解いただきたい」
山交バスは交通系ICカード「チェリカ」のデータなどを活用し、利用状況に応じて路線の運行を見直すなど、経営の合理化を図っていきたいとしています。