高校生の求人「3.7倍」 “超売り手市場”の新入社員に意識調査 会社選びの理由1位は? 山梨県
今年3月に卒業した高校生の求人倍率が3・7倍と過去最高となるなど、県内は高校生にとって“超売り手市場”に突入しています。
初任給の引き上げなど各企業が人材確保に力を入れる中、県内の新入社員を対象にした意識調査の結果がまとまりました。
就職先を選んだ基準とは?
山梨労働局によりますと、今年3月に卒業した高校生の求人倍率は3・71倍と去年を0.63ポイント上回り、記録が残る1994年以降、過去最高となりました。
高校生の求人倍率は上昇傾向が続いていましたが、近年は求人意識の高まりに加えて職を求める高校生の減少あり加速度的に上昇。
高校生1人に4つ近い求人がある“超売り手市場”となっています。
■甲府商工会議所が新入社員の意識調査を実施
そんな就活生優位の売り手市場から社会人入りした新入社員を対象にした甲府商工会議所のアンケート結果がまとまりました。
アンケートには県内企業に就職した新入社員88人から回答がありました。
■会社を選んだ基準は?
まず、会社を選んだ基準です。
新入社員が最も重視すると回答したのが「会社の雰囲気」で60.5%。
そして「業種・業界」「給料等の待遇」と続きました。
特に「待遇」は、6年ぶりにベスト3に入りました。
甲府商工会議所 石川統偉さん
「円安・物価高が続いている状況で新入社員の方々も消費者として日々そういったものを感じていると思う。ある程度の稼ぎが必要だというのが認識としてあるのではないかと分析しています」
続いて会社や職場に望むことを聞いた質問では、最も重要視しているのが「人間関係が良いこと」で87.5%となり2位と3位を大きく離す結果となりました。
■理想の上司は?
次に「理想の上司」を問う設問。
「仕事を丁寧に教えてくれる人」がトップとなりましたが、「仕事に厳しい人」は選択肢の中で最も低い5位。
わずか8.0%に留まりました。
甲府商工会議所 石川統偉さん
「世代間のギャップというのがあると思うので適切な指導を上司がしているつもりでも、本人としては自分を責められていると感じてしまう部分があると思います」
■キャリアプランについて
最後に「キャリアプラン」についてです。
「定年まで勤務したい」が最多の43.2%でしたが「機会があれば転職したい」と回答したのが42.0%。
終身雇用を求める人と転職したい人がほぼ半々の結果となりました。
甲府商工会議所は「売り手市場だからこそ就職後のミスマッチを防ぐ必要があり、説明会など企業と就活生が接する機会がより重要になっている」としています。